第三章 事件
発車ギリギリだったので女性専用車両に乗れなかったのが失敗でした。
何となく周りに違和感を感じながらも昨晩の出来事と朝のオナニーで頭がボゥーとしてしまいます。周りの男の人がいつもより密着していて、揺れる度にお尻に何か当たっているみたいだけどカバンかなと思い、押されて体が不自由な感じだけどブラがズレて乳首を擦り敏感過ぎる今日の私は下着を汚しているのが分かりました。周りに匂いとか気付かれないかしら?不安になります。
そんな時お尻に当たっていた鞄だと思っていたのがパンスジを撫でる感じがはっきり分かりました。痴漢?いつの間にか角の方に寄せられて身動き出来ないのですが振り向く事や手で静止する事も出来ず痴漢に触られてしまいました。時々触られている様な経験はあったのですが、今日はスカートの上からでは無く明らかに直に触られている感じでした。お尻の方から指が差し込まれている、何とか逃げないと体を捩ります。その指から逃れると今度は逆から、えっ?2人?待ってそこは?言葉に出来ずに汚れているだろう下着の中に指が、助けを呼ばないと、そう思った瞬間背後から「痴漢されて悦んでるの?凄い濡れてるよ」と言われ、違いますと首を横に振りました。恐怖と羞恥で言葉が出ません。何で周りの人は助けてくれないの?終点まで1分ちょっと、男2人に下半身を悪戯され、さらには背後から胸を揉まれ、3人目?、俯き耐えました。
駅に着くと男達は居なくなり、安堵しました。痴漢の事を駅員さんに言おうとしましたが混雑で人の流れに逆らえず諦めて会社に向かいました。
女子更衣室に入り制服に着替えようとすると先輩が「どうしたの?それ!」と言われ鏡で自分の姿を見るとスカートは腰まで切られて男の精液らしきものがお尻にべったり、私は今朝痴漢にあった事を話すと先輩も昔そういう事があったけど警察は捜査してくれないのよと泣き寝入りになるかもと言われました。まだ3回しか履いてないスカートだったけど証拠の写真だけ撮って気持ち悪いのでゴミ箱に捨てました。
しかし痴漢に触られて本当に不快だけど濡れてしまったのは事実で、それは誰にも言えません。
職場のフロアに行くと部長と課長が話をしてました。「おはようございます」私も部長への報告に参加させて頂きました。
部長は「ヘぇ〜それは良かった。これからも先方の事、2人で頼むよ」
そんな会話をしてました。
「昨日は良かったけど、次回からは全力で頼むよ。反省会も良かったけどね」と課長に言われ昨晩の事を思い出し顔を真っ赤にしました。
午前中、ロビーに急な来客があり1番下っ端の私が対応する事になりました。
ロビーには派手な服装でサングラス、モデル気取りかよと思う様な女性が苛立ちながら待っていました。
「お待たせしました。ご用件をお伺いします」と言うと「〇〇課長の妻だけど、昨日泊まりで着替えが欲しいと言うから渡してちょうだい」私に紙袋を渡すと外に路駐してあったベンツに乗り込み去って行きました。
課長の奥さん?私、不倫よね?どうしよう?昨晩の課長に憧れ、恋愛感情を持ってしまった私の心が雪崩の如く崩れていきました。
今朝の事件といい、最悪の日になってしまって吐きそうになるぐらいの精神状態、職場のフロアでエレベーターを降りて課長の所に辿り着くと「お、おく、奥様からです」自然と涙が出て来ます。課長に連れられ廊下に出て会議室に入りました。課長は「少し前から杏の事が好きだった。妻とは離婚調停中でもう直ぐ別れるから、昨晩の事は内緒だよ」と抱きしめらて私は課長をその時は信じる事にしました。
仕事が終わり会社の制服のスカートのまま帰宅、今日あった出来事が走馬灯の様に思い出し、昨晩の甘い課長との行為も薄れていく感じでした。
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