2.
僕が住んでいた東京の下町の古いアパートは壁が薄く、右隣のアパートの洗濯機の音や、上の階を走り回る子供の足音が筒抜けでした。左隣には若い女性が住んでいて、時々男性が訪ねて来た日の夜には、壁ごしにベッドのきしむ音や、彼女のあえぐ声が聞こえてきたものです。
そんな独身男の住む部屋に、中学3年生の女の子がいるなんて、不思議でした。
僕が紅茶をいれている間、桃香ちゃんは本棚を熱心にチェックしていました。
「先生、アメリカの小説が好きなんだね。」
「うん。一応、大学で専攻してたしね。」
「スタインベックがいっぱいある。あたし、『赤い仔馬』読んだことあるよ。」
そのうち彼女は、棚の一番下にある、ラベルの貼っていないVHSテープを見つけました。
「これ、映画?」
僕は慌てました。もちろん、アダルトビデオをコピーしたものだったのです。
「それは何も入ってないよ。」
「うそ。途中までテープが送られてるもん。」
僕は桃香ちゃんに足早に歩み寄り、その手からビデオテープをひったくりました。
「お茶にしよう。」
その時、身体が触れ合うほど近くで、桃香ちゃんが僕の顔を見上げました。
僕はその時初めて、彼女を見てドキッとしました。
染みひとつ、しわひとつない肌を覆う産毛が、窓から入る陽光にかすかに光り、くりっとした瞳がまっすぐ僕を見上げていました。
若い動物の持つ普遍的な美しさを、僕はその時やっと理解したのかもしれません。
「AVでしょ。」
「だとしても、見せないよ。」
「どうして?」
「どうしてって、ダメに決まってるでしょ。お父さんに怒られるのは僕だからね。」
「パパには言わないよ。」
「ダメったらダメ。子供の見るものじゃないし。」
「あたし、子供じゃないよ。」
「14才は、子供です。」
「それ、法律の話しでしょ。あたし、心と体はもう大人だもん。」
「桃香ちゃん、そんな――、それはさぁ...」
次の瞬間、桃香ちゃんは僕に抱きついていました。
ちいさな頭を僕の胸に押し当て、細い両腕を僕の背中に回して、しなやかなちいさな体を密着させると、少し震える声でささやきました。
「ももか、先生のこと好きなの。」
言い終わるとその体が一瞬ぶるっと震え、僕を見上げた瞳には、涙が浮かび、頬が紅く染まっていました。
気がついたら僕も、右手を桃香ちゃんの頭にのせ、左手をその細い背中にまわしていました。その時、桃香ちゃんの体がいかに細くてしなやかか、実感しました。
「先生、ももかのこと、嫌い?」
「まさか。」
この時ようやく僕は、桃香ちゃんがとても美しいことに気がつきました。
彼女はちいさな子供ではなく、まぎれもなく、若い女性だったのです。
そのからだも、男性を受け入れ、子供を作る準備ができていました。
僕を間近で見上げる桃香ちゃんの顔を見ていると、まるで何かに操られている夢遊病患者のように、彼女のちいさな唇に自分の唇を押し当てていました。
彼女は仔猫のような鳴き声をあげると、背伸びして僕の首に両腕をまわし、僕の唇をさらに求めてきました。
「初めての人は、先生じゃなきゃいや。」
その言葉が、有無を言わせぬ魔法のように僕を突き動かしたのです。
上の階の住人が外から戻ったらしく、子供の足音が天井から聞こえてきます。
閉めたカーテンの隙間から西日が入る中、テーブルの上に置かれた紅茶には手が付けられていません。
積極的に見えた桃香ちゃんも、やはり乙女に変わりありませんでした。
ブラウスを脱がせると桃香ちゃんはあわてて布団に入り、僕の手がスカートの留め金に伸びると、一瞬身を固くしました。
「やっぱりやめる?」
「ううん、やめない。最後まで、して。」
その時になってようやく、まず自分が脱がないと桃香ちゃんがいっそう恥ずかしいだろうと気づきました。
僕が自分のトランクスに手をかけてずり下ろす瞬間、桃香ちゃんは慌てて顔を背けました。
布団の中に素早く入って桃香ちゃんを抱きしめると、その体の細さと、すべすべな肌のなめらかさに改めて衝撃を覚えました。
僕自身、女性のからだに触れるのが、数年ぶりだったのです。
とても乳房とは呼べない、桃香ちゃんのちいさな胸。
ふっくらとした薄いパンケーキのような胸に、桜色の乳首と、とてもちいさな乳輪。
まだ男を知らない乳首は、形がまったくくずれていませんでした。
やわらかい胸を両手でやさしく揉みながら、乳首に舌を這わせてそっと吸うと、桃香ちゃんの声―― 熱い吐息が、部屋を満たしてゆきました。
少し低めの、声変わりする前の男の子のような、やわらかな声。
そのまま片手を桃香ちゃんの下半身に這わせてお尻を覆うと、彼女のからだが再びぴくんと動きました。でも、彼女は僕の腰に回した腕をはなさず、一層強く僕のからだに自分のからだを押し付け、僕の唇をまた求めてきました。
桃香ちゃんのお尻――
そのやわらかく滑らかで、ちょうど僕の手に収まりそうな小さな禁断の果実の感触は、長い間堪えてきた僕の情欲の炎を掻き立てました。
緊張して今日は無理かもという僕の心配は、不要でした。
いつになく固く、ぱんぱんに勃起したペニスが桃香ちゃんの太ももに当たり、彼女がちいさく「はっ」と叫びました。
僕は腰に巻かれた彼女の腕をほどくと、その華奢な手を取り、僕の陰茎に導きました。
僕の目の前で、熱に浮かされたような桃香ちゃんの紅い顔がさらに紅潮し、そのちいさな鼻がひくひくしました。
「――ぬれてる――」
僕はうなづきました。
小説を読むだけではわからないことがたくさんある、これからそれを、桃香ちゃんも学ぶのです。
「先生、こんな―― 大きいものが、入るの?」
「――やっぱり、やめる?」
「――やだ。やめない。したいの、先生と。」
桃香ちゃんに自分のペニスを握らせたまま、僕は右手を彼女の股間に伸ばしました。
桃香ちゃんが一瞬身を固くします。
「――あっ――」
濡れていました。
とてもちいさな花びら。
手探りでの感触では、その周囲に、陰毛はまだ生えてないようでした。
やわらかな、とてもやわらかなちいさなひだの間からは、とろりとした蜜があふれていました。
「――はぁ、――はぁ、――あぁ――」
「――いい?」
「――うん。」
桃香ちゃんの脚を広げて、腰を彼女の股間に押し当てると、亀頭で、蜜があふれる彼女の花びらを探しました。
――ちいさい!
こんな小柄な、14才の少女を、自分は今から犯そうとしている。
それも、上司の娘を。
彼女のやさしい母親の笑顔も脳裏に浮かんだけど、不思議と、それがさらに僕を興奮させ、陰茎をいっそう膨張させたのです。
僕の性器も桃香ちゃんの花びらも、とっくに液にまみれてぬるぬるだったけど、僕は念には念を入れ、ペニスの尖端とその幹の部分に、桃香ちゃんからあふれる蜜をさらに塗りたくりました。
「――はぁ、――せ、先生、――きもち、いい―― すごい――」
「――痛いよ、きっと。」
「――大丈夫。――はぁ、やめないで、――あぁ、最後まで、して――」
陰唇と陰唇の間に亀頭をぐいっと押し当てると、桃香ちゃんはぎゅっと目を閉じ、悶絶しました。
こんなに濡れているのに、なかなか入っていきません。
「――桃香ちゃん、大丈夫?」
「――うん、――だいじょぶ――」
それほどまでに、彼女の膣は狭く、処女の門は固く閉ざされていました。
でも、自分のものは決して人より大きくはないはずだし、いつかは誰かがこの花びらを貫かなくてはなりません。
「――はぁ、――あぁっ――」
桃香ちゃんが「痛い」という言葉を言わないようにしているのがわかりました。
僕が途中でやめるかもしれないと思っているのでしょう。
透明な液があふれてぬるぬるなのもあって、桃香ちゃんのちいさな肉ひだは、僕の亀頭を両側から何度も強く押し戻しました。
僕は覚悟を決めました。
桃香ちゃんの両脚をさらに広げると、思い切って、固い亀頭を彼女のちいさな門の奥へ捻じ込みました。
その小さな口をめずらしきく大きく開け、目をぎゅっと閉じて、桃香ちゃんは息を止めて悶絶しました。
――ああ、すごい――!
思いきって、ぬぷぬぷっと根元まで全部、挿れました。
――ちいさい――
――すごく、絞めつけてくる――
わずかに腰を前後に動かすと、桃香ちゃんは歯を食いしばって、呻きました。
「――あっ、――あ、――あ――」
――もう、だめだ。
慌ててペニスを桃香ちゃんの膣から引き抜くと、途端に尖端からどぴゅっと精液が吐き出され、桃香ちゃんのすべすべのお腹に―― かわいらしいおへその近くに、ぽたぽたと落ちました。
それを拭きもせず、僕は桃香ちゃんのからだに覆いかぶさり、桃香ちゃんは僕の背中に両腕を伸ばすと、僕に強く抱きついてきました。
気がついたら布団はとっくに摺り落ちていて、ふたりは薄暗い部屋の中、全裸で抱き合っていました。
桃香ちゃんの顔には汗が浮かび、後れ毛が頬に数本貼りついていました。
「――痛かったでしょ。大丈夫?」
「――大丈夫。痛かったけど―― うれしい。」
そのうっとりとした表情が、嘘をついていないことを証明していました。
僕はその日のその時まで、自分に未成年女子に対する偏愛があるのではと疑ったことすらありませんでした。今でも、幼女に対して性欲はわきません。
しかし、桃香ちゃんのからだ――
一点の穢れもない、しなやかで若々しい肉体の美しさには、逆らい難い魔力がありました。
このからだを知ってしまった自分は、もう今後は桃香ちゃんの誘惑を拒めない――
すでに彼女の虜になっていると、僕はわかり始めていたのです。
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