「・・・ね、本当に行くの?」
「もちろん、ここまできてドタキャンはコージさんに失礼だよ」
「でも・・・」
金曜日の午後9時27分
郊外の駅裏にあるビジネスホテルの駐車場で、妻は最後の戸惑いを俺に見せていた。
初めてコージさん・・・アダルトサイトで見つけた妻を抱かせる男にメールを送った日から今日で9日になる。
俺達が送った深夜のメールへの返信は次の日の朝6時半に届いていた。
文面は「らしい」としか言いようがないくらいに、丁寧な言葉遣いなのに自信に満ち溢れ こちらに反論を許さない強引さが滲み出ていた。
メールを送ってくれた事への感謝と見てもいない妻への賛辞から始まり、以降はコージさんが許可するまでメールのやり取りは妻が行い旦那である俺には文面の確認すら禁止すると書いてあった。
もちろん誘惑に勝てず たった2日でこっそりとメールを覗こうとしたが、おそらくコージさんの指示によりアダルトサイトのプロフィールに付随しているメールのパスワードは変更済みだった。
「・・・な・・・なぁ・・・その・・・」
「?・・・どうしたの?」
「サイトの・・・あのサイトのメールなんだけど・・・」
そこまで言っただけで、妻は何か思い至ったようだった。
残念そうな、諦めたような表情を浮かべ、腕を組んで俺と話す。
「はぁ・・・まったく、コージさんの言う通りね」
「え?・・・言う通りって・・・コージさんが?」
「コージさんが言ったの、お前の旦那は3日と我慢できないって」
「・・・3日って・・・そんな・・・」
「その通りじゃない?てか3日どころかまだ2日目よ?」
「・・・・・」
「はぁ・・・もう、貴方のせいで罰ゲームだわ・・・」
「罰ゲーム?・・・それって」
「言えるわけ無いでしょ?罰ゲームなんだから・・・それも、貴方が我慢できなくてルールを破ったからのね」
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