28.
目配せでまた給湯室に呼び出し
「気持ちよさそうだったな。」と声を掛けオモチャの回収。
「もう。流石にカウンターに立った時は焦ったわよ。(怒)」
「でも、感じてたんだろ。」ってkissをすると
「だって… 」と、舌を絡ませてくる。
「今日は此処まで。」
「エッ!お昼は?」
「残念。今から外回り。」
「嘘っ!期待してたのにな… (悲)」
「そんなしょっちゅうだと俺が持たねぇよ。」
「ヨーコちゃんだったら?」
「頑張るかも。(笑)」
「本当メロメロね。」
「エッ!エロエロ?」
「それは知ってるわよ。バカ♡」
そんな事をしつつも仕事はキチっとしておかないと。
山田は次の社長だろうけど、俺は万年係長。家や何やとあって他の支店への移動がある課長以上の昇進は拒んだ。
まぁ、多少は稼ぎが少ないけど家の者もそこは仕方ないかと納得の上での事だ。
でも、でもだよ。
もしも俺に何かがあった時には分かるようにしてある俺の裏資金を知ったら、家族は驚いてくれるとは思ってるんだけどな。
何でも話してる真理子にさえも言って無いけど、実は8桁の後半はストックしてあるんだ。
でないと、しょっちゅう呑みに出たり遠征に行ったり、ヨーコや真理子と付き合ったり出来るハズが無い。(笑)
自分で言うのも何だけど、家では質素なんだよ。(笑)
食べ物は好き嫌いしないし、もしお茶漬けって言われても文句を言わない。
晩酌も殆どしないし外食は奥さんがたまに行きたいって言う時だけ。
唯一家計から出して貰って楽しませて貰ってるのは、若い頃からの趣味であるバイクだけかな。
そうそう、バイクって言うとヨーコが意外にもバイクが好きで、今は持ってないけど以前は乗ってたらしく、これもデートの時に話しが合って楽しいんだ。今度ツーリングに行こうって約束もした。(笑)
で、週末を迎えたんだけど今は金曜の夜。
仕事もサッサと終わり、一旦帰宅してからヨーコと待ち合わせして新幹線の中。
今から博多に向かうんだけど、今回は目的が俺の遠征。土曜にLIVEで、ヨーコも行ってみたいって言うので連れて行く。
それで、せっかくだから夜のLIVEまで一日使って観光しようって事で前乗りする事にした。
駅弁をつつきながら
「雄さん。前にも言ったけど、九州って一回沖縄に行っただけだから、初めてでテンション上がっちゃう。(嬉)」
「別に何も無いよ。博多は普通に都会だなぁってだけだよ。(笑)」
「でも、ラーメンでしょ。モツ鍋でしょ。明太子もあるし、焼酎も… あっ!屋台もある。(嬉)」
「ヨーコ。食い物ばっかだな。(笑)」
「だって… 」
「解ってるよ。そりゃ、楽しみだもんな。じゃ、今日はホテルに着いたら近いから屋台に行ってみるか。」
「エッ!ホント?嬉しい。」
「まぁ、今日は週末で俺らが行く頃にはいっぱいで入れないかも知れないから、あまりに多かったら中州に呑みに行くか。」
「焼酎!焼酎!」
「エラくテンション高いな。」
「だって、初めての九州なんだもん。(笑)」
「じゃ、今日はもう一つテンションが上がる事があるかもな。(笑)」
「エッ!何々?」
「それは着いてのお楽しみ。」
「何だろう。」
「それよりさ、仕事終わりで疲れてるんだから、今のウチに少しでも仮眠しとかないか?」
って事で、二人で大人しく仮眠を取ってた。
「雄さん。雄さん。」
「ん?」
「もう到着しますよ。」って、テンションの高いヨーコに小倉で起こされた。
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