23.
花金。真理子も知らない町(存在は知っててもヨーコとのデートの事は知らない。)で夕食&呑み。
今日はヨーコのリクエストでイタリアン~洋風居酒屋って感じだ。
「たま~にですけど、イタリアンって食べたくなるんですよね。(笑)」
「俺なんかは誘われない限りは来ないだろうな。」
「雄さんはお好みじゃ無かったですか?(悲)」
「違うよ。パスタでもピザでも生ハムでも置いてあるなら単体で頼む事はあるけどさ、イタリアンの店ってのはあまり入った記憶が無いし、考えてみたら自分で行こうって思った事が無かったんだよな。(笑)」
「へぇ~」
「こういう洒落た店が自分には似合わねぇっての?何かこっぱずかしいんだよな。」
「嘘。服装とかお洒落でダンディなのに?」
「この恰好がお洒落かい?まぁ、そりゃ少しは気を使うよ。ジャージやスエットってのもアレだし、俺は元々ブラウン系が好みじゃ無いから黒が多くなっちまうけど。」
「雄さんはお洒落さんです。」
「そうかねぇ?別にブランド物を着てる訳じゃ無いし、安物ばっかなんだけどなぁ。」
「安いとか高いの問題じゃ無いんです。センスなんです。今日だって穿いてる靴お洒落ですもん。」
「エッ、これかい?イタリアンの店なのにウエスタンってか。(笑)」
「カッコいいです。」
「実はね。背が5センチ高くなるってのだけで買っただけ。(笑)」
「雄さんはそんなのしなくても高いですよ。」
「でもな。昔は180越えてたんだよ。それが歳のせいか縮んじまって健康診断でも180を切れちまうからチョッと悔しくてさ。(笑)」
「そういう所に気を使うのがお洒落さんなんです。」
「よく解らねぇけど、そういうもんなのかねぇ?」 なんて言いながら居酒屋も出てホテル街へ。
週末で多かったけど空いてる部屋があって良かった。何かお風呂が良さげな部屋だったので先ずは二人で入る。
ジャグジーでブクブクが心地良い。
「ヨーコの部屋で朝帰りってのはあったけど、こういうお泊りって初めてだな。」
「いつも思うんですけど大丈夫なんですか?」
「何が?」 「朝帰りとかお泊りとか。」
「ウチは子供も仕事してるし、用事や頼まれ事さえやっとけば、月に一 度の振込がありゃ何も言われないよ。(笑)」
「それが凄いんです。」
「そうかね?平日は家で晩酌をしない分、週末は呑みに出るってのは最初からだし、LIVEを観る為に遠征するのは独身時代からだから、出やすいベースがあるっちゃぁ、あるかもな。」
「で、お小遣いも自由に使えるんだから相当ですよ。」
「まぁ、どこぞの資産家や事業家じゃあるまいし、湯水の如くとは行かないけど、自分の範疇を越えない程度にな。(笑)」
「雄さん。私は範疇の中ですか?外ですか?」
「ヨーコは外。」
「エェ~っ。」
「だって、俺には高嶺の花だって思ってたのが、わざわざ来てくれたんだもん。そんなの想像の範囲外だし、それに俺に家があっても真理子の事があっても付き合ってくれるって有り得ないもん。」って言いながらそのムチッとした体を抱き締めてkissを交わす。
「雄さん。私、そんなの関係無しに本能で好きになっちゃったから、アナタが喜んでくれる事は受け入れるし、困る事は絶対したく無いから。だからず~っと好きでいさせてね。♡」
「ヨボヨボになっても?」
「うん。」
「ありがとうな。」って、背中を流しあいっこしてベッドに向かった…
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