2.
長年居るのもそうだけど、こんな時にどうするかの対処法が解ってるので、他の営業所のあまり出会わない奴ら(特に若い奴ら)からすればアノ親父は何なんだ?って感じなんだろうなと思う。
で、これも会社で用意(予約)してあったカラオケBOXに到着。真理子を椅子に座らせて一休み。
まぁ、今日は会社持ちだから仕方ないんだけどタダと聞いたら皆来る来る。何部屋か用意してあったけどギュウギュウだ。
これは注文した飲み物も歌う番もなかなか来ないなと思い、真理子と数人の仲間に
「BOXが空いてるか聞いてみるけど、俺が出すからスナック行くか?」って声を掛けた。BOXが空いてたので5人で向かう事に。
で、出口の方へ向かってると真理子が「あっ!ヨーコちゃん。」って、声をかける。
見るとそこにはあのムッチリ事務員さん。(アレ?確か違う名前だったような気がするけど… )
「ココいっぱいだから皆で別の所へ行くんだけど、貴女も来る?雄ちゃんが奢ってくれるって。」
(って、何でコイツはいつも酔って足元フラついてるくせに口だけは達者なんだ?しかも勝手に交渉しやがって。)
「エェ~ッ!イイんですか?真理ちゃんが行くんなら私も付いて行っちゃおうっかな。」
(って、この二人が何でこんなに仲が良いのかも解らず連れて行く事になってしまった。)
取敢えず到着してBOX席で6人で乾杯。歌う者。付いた女の子とお喋りする者。
やっと俺がムッチリちゃんとお話し出来るって思ったら、真理子と楽しそうにお喋りに夢中。
連れて来たのは俺なのに、何故か一人蚊帳の外。ついついグラスが進んじまった。(もう慣れてるけど。)
「真理子ちゃん歌うよ。」って、一人がデュエットに引っ張ったのでやっとムッチリちゃんとお話しが出来る事に…
「すみません。私なんか無関係なのにお邪魔させて貰って。」
「いや、別にイイんだけどね。真理子がヨーコちゃんって呼んでたけど、確か違う名前だったね。エェ~っと… 」
「弓子です。」
「あっ!そうそう、弓子ちゃんだ。で、何でヨーコちゃんなの?」
「苗字が小野だからです。」
「あっ!小野ヨーコね。ジョンレノンの。アダ名か。(笑)」
「そうなんですよ。子供の時からなんでヨーコの方が慣れちゃってますね。」
「で、俺はハッキリ知らないけど何で真理子と仲いいの?別の営業所なのに。顔も会わさないでしょ。」
「あっ!私、真理ちゃんの紹介で入ったんです。」
「そうなんだ。」
「前の会社がコロナの煽りでダメになってしまって、どうしようかなって思ってたら誘って貰えて… 」
「もうそろそろ3年位だろ。もう正社員か。」
「エェ。この4月からです。」
「そうなんだ。じゃ、今日は御祝いだな。(笑)」って事で飲んでいた。
真理子が戻って来て言う。「ヨーコちゃん大丈夫?このオヤジにお腹摘ままれたりしてない?(笑)」
「何ですかソレ。」
「このオッサンは酒が入るといっつも私のお腹摘まむのよ。」
「そりゃ、お前の腹が成長し過ぎたからこんなの無かったのになぁって、昔を思い返してんだよ。(笑)」
「二人ってそんなに長いんですか?」
「まぁ、真理子が入社した時からだからねぇ。そう言うとヨーコちゃん?弓子ちゃん?どっちだ。」
「ヨーコでイイです。(笑)」
「ヨーコちゃんは何で真理子の紹介なの。どういう関係?親戚?」って聞いてみた。
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