浩司もよく知る、クリニックで受付けを担当するユカという女性だった。いかにも知的な雰囲気の医療事務スタッフだった。
長年のセックスレスと、妻の不感症に悩む浩司夫婦が、不安な思いで初来院したときに対応してくれたのがユカだった。
「本日は、どんなお悩みでいらっしゃいましたか?」
「じ、実は…」
説明を聞きながら彼女は、美咲をひと目見るなり顔を赤らめ、浩司に言った。
「旦那さま、ご安心ください。奥様ならきっと最高に幸せになれますよ…」そう断言したうえ「本当に当クリニックにお越しいただいて良かったですね、旦那様。ご主人も、今日から人生が劇的に変わるくらい幸せな旦那さまになれるんですよ」と太鼓判を押した女性なのだった。
そのあと、美咲はすぐさま院長の加奈子のいる診察室に優先的に通され、待合室で浩司が不安な想いで待たされたまま、数時間が過ぎた。
その間、ナースたちもあわたたしく診察室に出入りしていた。
ときおり美咲の「ああっ、こんなの初めてっ…」とか「またっ…!」という切なそうな声も聞こえてくる。
診察室ではいったい、どんな検査や診療が行われているのだろうか。まんじりともしない浩司に声をかけたのがユカだった。
「浩司さん、院長の加奈子先生がお呼びですよ。良かったですね、本当におめでとうとうございます!」
訳もわからない浩司だったが、ユカに案内されるまま診察室に通されたとき、その光景に陶然としたのだ。
「あたた、今までいろいろと心配かけてごめんね…。でも私ね、本当はレズビアンだったみたいなの…。これから私、やっと幸せになれるんですって…」
EDであるはずの浩司は、そのとき痛いくらいに勃起しながら見た。
同性の美しい加奈子院長の腕の中で、安心しきったように、うっとりと彼女の胸に顔を埋め、愛の幸せに陶酔しきったように美しい顔立ちをエロチックに染めている美咲のことを。
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