由美子 新米が出回っているのに高値が続くその理由は何処にあるのか……また野菜の値段、特にキャベツが異常に高いのは何故なのか、VTRです………
デレクターが合図を出し、VTRに切り変わる。
ニュース番組の生放送中のスタジオ内。
由美子はカメラに向かってニュースを読み、視界にデレクターを捉えながら次のニュースを伝える準備として、手元の原稿を整理する……。
読み終えた原稿を下に重ね、次に読むべき原稿を上にして机にトントンっと叩き、ボールペンを横に添えて机に置く……。
解説者と幾つかの簡単なやり取りを交わしてから、チラリとカメラとデレクターに目をやる……。
まだ30秒ほど時間がある……。
もう一度原稿に目をやり、またカメラとデレクターを見たときだった。
横にしゃがんで何やら作業をするADに、立ったままの姿勢で何やら指示を伝えるデレクター。
その彼の股間に、由美子の視線が無意識に吸い込まれる……。
ハッ……っとした由美子は咄嗟に視線を逸らし、思わず小さな咳払いをする……。
忙しさの中に見を置いている最中はいいのだ。
ふと手が空いたとき、何かを切っ掛けにして思い出してしまう……。
ある意味で、あの体験は壮絶だったから……。
いつまでも続く終わりなきペニスの躍動……。
オーガズムを迎え、また次の快感が開始されては新たなオーガズムに襲われる……。
あの男性エステティシャンも射精しては悶絶し、また次の躍動へと行動を移す……。
恐るべき彼の精力……。
これまでの空白を埋められるかのような、苦しくて時に激しく、また時に優しくまったりと続く彼の腰使い………。
もうたくさん………もういらない……そう思うのに、次のピストンが始まるととろけそうな快感を享受してしまう矛盾………。
あの時の記憶が回想となって、リアルな体験が思い起こされる……。
由美子は不意に、ショーツに不快感を覚えた。
知らず知らずのうちに興奮していたのか、透明なあの潤滑油がショーツに浸潤したらしい……。
身動ぎするとそれがはっきりと自覚できる。
おりものにしては、あまりにも量が多いのだ。
生放送中なのに………。
そんな自分の不謹慎さに、由美子は嫌悪した。
ADがVTR明けを知らせるために、必死な合図を送っている……。
いけない……仕事に集中しなきゃ……。
由美子はいつもの凛々しい顔つきに戻り、アドリブを交えて次のニュースを読みはじめた………。
明くる日、番組のワンコーナで放送する企画についての打ち合わせが行われた。
スタッフに混じって打ち合わせに由美子も加わって、出た話がエステ業界である。
このコーナーは由美子自身が数人のスタッフと共に現地に出向き取材をするもので、議題に上がるということはほぼ確実に確定する……。
彼らが温めたことを否定する理由はなく、拒絶わけにもいかない。
案の定、由美子は取材のロケに駆り出されていた。
場所は最近注目されているエステサロンだった。
由美子も雑誌で目にしていたことがあったから、よく知っている。
早速店主と従業員を前にカメラを回し、あれこれと話を聞いていく、
由美子 こちらではメンズエステもされていると話題になっていますが………
店主 はい、近年は男性も美容意識が高まっていることもあって、非常にご来店されるお客様が増えております………
由美子 なるほど、もうエステは女性だけのものではなくなっているんですね………
当たり障りのない視聴者が望むインタビューを取り終えて、次は体験コーナーへ移る。
局アナならばコンプライアンスの問題からあり得ないことだが、フリーの由美子は体を張るからこそ視聴率は高いのだ。
放送のために今回は特別に水着のビキニを身に着けて、由美子はカメラの前に立った。
世の中の同世代と比べてとても50歳には見えないプロホーションに、若い女性スタッフも羨望の眼差しを送る。
いつもスーツを身に着けてニュースを読む由美子だが、想像以上の美しさに男性スタッフも内心で溜息をつく……。
施術ベットに寝た由美子が、体中をオイルでコーティングされていく。
実際の放送では編集されて数分から5分、長くて10分以内に収められる。
取材現場では1〜2時間をかけてカメラを回すのは当たり前で、番組作りの苦労は視聴者に伝わることはない。
うっとりする由美子の顔がアップで撮影され、引いたカメラワークが全身を映し出す。
このエステサロンの売りの1つ、男性エステティシャンと女性エステティシャンがタッグを組んで施術をする光景は斬新な映像だった。
そこにいやらしさは微塵もなく、育休を推進する働き方改革が進む世の中は男性エステティシャンを容認するように、これから加速していくだろう……。
ただどうしても恥ずかしいという女性にはこういう配慮もあると、キャスターのついたカーテンを持ち出してきた。
それは女性の上半身と下半身を隔て、女性の目に男性エステティシャンの姿が見えなくなる。
それならば男性エステティシャンは必要ないではないかという意見、それは確かにある。
でも来店される女性はそこまでの偏見はなくて、男性に触れられても良いのだけど、羞恥心だけはどうしようもない……。
変な話、男性に触れられたいけれど、表向きは恥ずかしい……。
これをしてくれたら人にも、何より自分に言い訳が立つ………。
そんな女性の我儘な内なる声を解消した結果と、そう言えるのかもしれない。
女性エステティシャンが由美子の首から肩に手を滑らせている最中、男性エステティシャンは衝立の向こう側で脚に触れていた……。
スタッフは時々は下半身側に周りカメラを回すけれど、映像的に下半身だけの画はほとんどカットにるだろう……そう考えていた。
見かたによっては卑猥に映り、不快に感じる視聴者もいるからだ。
よってカメラマンは下半身側にはいかなくなり、男性エステティシャンの手が必然的に際どい部分へと近づいていく……。
彼の指先がビキニショーツの際に触れ、中に入った……。
その指が割れ目を辿り、クリトリスに辿り着く。
包皮が指先によってクネクネと動き、土の下の種が刺激を受けていく……。
必死に平静さを装う由美子の唇が僅かに開き、鼻の穴が広がる……。
激しくされないのは救いだけれど、男性と違ってソフトな刺激だからこそ感じでしまう……。
無意識に拳を握った由美子の手に、目敏く気づいた女性エステティシャンがその手を開いて、指の1本、1本にオイルを塗り込んでいく……。
閉じた瞼の下の眼球が動くのが気になって、彼女は由美子に声をかけつ瞼の上にタオルを掛けた。
その下半身側では、ミノ虫が身に纏った布団から顔を出すように、包皮からクリトリスの頭が覗き出てきていた。
指先の動きによって包皮が上下に動き、捲れ動いて硬く勃起した突起が露出しては隠れる……。
我慢出来なくなりそうで、由美子は足の指を開いたり閉じたりを繰り返す……。
その反応を見た彼は、クリトリスから膣へと攻める矛先を変えた。
注意して慎重に指を挿入していく……。
ヌメヌメした滑らかな肉壁が絡みつき、ザラザラしたような部分の感触に迎えられる……。
極小の突起が密集したようなその辺りを、抜き差しする指の腹を当てて優しく擦る……。
カメラマンは何故か由美子が艶かしく見えて、Gパンの前が窮屈になる苦しみを覚えた……。
おいおい、大丈夫なのかよこれ………。
女性エステティシャンの手がビキニの中に入り、露骨に乳房に触れてオイルを染み込ませるようにしはじめた……。
これは放送出来ないかもしれないな………。
この場にいるスタッフ全員がそう認識していたが、撮影を止めるわけには行かない。
ビキニの下で揉み解される乳房が、その柔らかさを誇示するように歪む……。
体を張る由美子を無下にはできないスタッフは、さすがに止め時を検討していた。
その境界線を探っていたけれど、あと一歩がなくて踏み出せない。
微妙な判断を迫られるデレクターの目に、由美子の豊かな乳房がエステティシャンの手によって、妖しく揺れていた………。
ぬ〜ちゃっ………ぬ〜ちゃっ………ぬ〜ちゃっ………
挿入される指が2本に増えて、膣の天井を擦り続ける……。
僅かに第一関節に角度をつけて、固形の墨を硯で削るように天井に当てた指先を前後に擦りつけ、動かしていく……。
由美子の唇の開きが大きくなる……。
デレクターは後に思った。
何故あのとき、衝立の向こう側へ行かなかったのかと……。
衝撃の現場を目撃するのが怖かった……。
自分の担当する番組で問題が起きたなら、責任は免れない……。
そんな自己保身の気持ちが、足を前に進ませなかったのか………。
デレクター はい、終了です、ありがとうございました………
撮れ高はもう十分だから、特に支障はない。
デレクター 由美子さん、もう結構です……
撤収しますので、シャワーをお願いします……
声を掛けられて眠そうな表情をした由美子が一言だけ、こう返事をした。
由美子 あっ……分かりました……
自分たちの心配は考え過ぎだったらしいと、内心でほっとするデレクターはスタッフたちを促して機材を片付けはじめる。
それにしても、リアルだったなぁ………。
デレクターをはじめ男性スタッフの全員がズボンの前が窮屈で、辛いまま店の外へと撤収を開始していく。
後に残された由美子が悶々とした体を起こして、ベットから降りようとしたその時……。
両太腿を掴まれ、ビキニショーツが横にずらされた……。
ボ〜っとしていた由美子に衝撃が走る……。
ヴゥッ!!………
刹那の苦痛の直後、由美子が抗らえない快感が押し寄せる……。
ヌッチャッ…ヌッチャッ…ヌッチャッ…ヌッチャッ
上半身とを隔てる衝立のカーテンの下から手を伸ばし、ビキニをづらして乳房を掴む……。
由美子 はぅっ…はっ…あっ…あぁっ…あ〜っ…
直に姿を現すであろうデレクター、彼に見つかるわけにはいかない……。
早いピッチでペニスが打ち込まれる……。
息継ぎのないピストン運動に、由美子が喘ぐ。
由美子も見つかることを恐れ、焦りと矛盾している背徳感が追い詰める……。
逃げたい気持ちに快感が追いすがり、感度が高まっていく………。
だめっ!……だめっ……だめっ!!……………あぁっ……
ベットの上で由美子が背中を浮かせた……。
体が硬直し、膣が圧縮する……。
彼の最後の一突きが由美子の子宮の入口に達し、オーガズムがやって来た……。
その夢を逃さないように、彼の精液が子宮の口を塞ぐ……。
呻く彼がペニスを脈動させて、次々と白い粘液が中を埋めていく……。
甘い余韻に浸る暇もなく由美子は急いでシャワーを浴びて、体を泡まみれにした。
気怠い体に鞭を打って手を動かし、泡を洗い流す……。
慌ただしく体を拭いて、下着を身に着けて服を着る。
由美子 お待たせてしてごめんなさい………
笑顔でロケ車に乗り込んだ由美子が座席に座ると、間もなく車が発進した。
車に体を揺らしながらスタッフと談笑し、今日の番組の話に花が咲く………。
その座席に座る由美子は、ある種の不快感を覚えていた。
漏れ出る彼の精液が、下着を濡らすから………。
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