受付けを済ませアンケート用紙に記入をするときも、エステを受けに来店する女性たちが数人やって来た。
あまりにも綺麗なのにエステを受ける必要があるのかと、宏一が首を傾げたくなるくらいの美人がアンケートを記入する若い宏一を舐めるように見る……。
そうしない女性も勿論いるのに、この女性を含めて3人が同じような仕草を見せていた。
その理由の違いとは何か…………。
一方の女性たちは普通にエステを受けに通う女性であり、もう一方の女性たちは………。
言うまでもなく官能という夢、それをを見に来た女性たちに他ならない………。
表向きは普通のエステサロンであると、世間的にカムフラージュする必要があるからだ。
美味しそうな子羊が目の前にいても手が出せない………。
ならばどんなタイプでどんな味が楽しめそうか、値踏みしたくなるというもの………。
ある女性はちょっと綺麗な、30過ぎの主婦……。
ある女性は大人の女性向けファッション雑誌に載るような、モデルのように綺麗な40代人妻……。
またある女性は飲食店……高級クラブのママなのか、妖艶さを漂わせた綺麗な人……。
彼女たちは忙しい時間を縫ってこのお店を訪れ、普通にエステを受けに来た顔を装う……。
その裏に淫乱さを隠して………。
宏一はドキドキしながらアンケート用紙を提出すると、シャワールームへと歩を進めていた……。
斉木さん、申し訳ないけどメンズのほうに回ってくれる?………
立て続いて女性客が来店すると、こういったことはよくあることである。
唯がメンズエステを実際に経験するのは、実際には3回目………。
初回はレディースとメンズの違いはあるけれど、何事もなく時間が過ぎた。
2回目はかなり如何わしかった。
助手についた唯の目の前で男性客の顔に跨ったり、勃起した股間の上に座り、ついにはペニスを咥えて………そんな先輩の姿を見せられたのだ……。
唯はこの時はじめてこの店の本性を理解し、あの性領域のアンケートの本当の意味を知ったのだ。
助手について現場に居ただけで、その日の報酬はかなりのものだった……。
口止めの意味もあるのだろうか……。
あの男性客は射精した後は緊張のためか、勃起しなかったのでその日はそれで終了したけれど……。
もし元気になっていたら、最後までする勢いだったのだ……。
今日は何を見せられるのだろうと、唯は戦々恐々として心がドキドキしていた。
なぜなら今日一緒に組む相手は、そのときの先輩なのだから………。
宏一はシャワー上がりに黒のTバックを手に取って目の前に広げ、これを身に着けるのかと困惑して立ち尽くしていた。
マジで?………でも股間をブラブラさせながら行くわけにもいかず、逡巡したあとに覚悟を決めて足を通した。
妙な気分だったけれど、仕方がない………。
エステティシャンを待たせるわけにはいかないから、施術ベッドのある空間へと足を進める。
どこでこちらの動きを把握しているのか分からないが、間もなくエステティシャンがやって来た。
チラシに載っていた施術着とは違うものに変わっっていて、ポロシャツのようなメッシュ生地。
胸元はV字に深く切れ込んでいて、エロチック…。
濃紺色だから最初は気づかなかったけれど、露骨にブラジャーのラインが分かるほど体にぴったりでタイトだったりする……。
あっ……っと宏一は気づいた、この人はチラシに載っていた1人じゃないか………。
美容部員のように上品で美しく、微笑みを浮かべながら道具をセッテングしている。
その胸の膨らみを見ていると、気づいた……。
パットレスブラなのか、乳首が浮き出ている……。
股間に血流が集まるのを意識して、宏一は努めて堪らえようとしていた
そんな宏一の目が信じられない人を捉え、動揺を隠せなかった。
態度や体の動かし方から興奮を覚えた女性が先輩格らしく、その後に隠れていたから分からなかったが………間違いなくあの人の姿だったのだ……。
あの人も先輩と同じ施術着を身に着けている。
チラシではワンピースだったけれど、上下にセパレートされてストレッチ素材の短いスカートになっている。
先輩のほうはお尻を向けられたときに気づいた。
自分と同じTバックのラインを浮き出させ、あの人のほうは股丈の浅いショーツラインを露骨に浮かせている……。
彼女たちはそれに気づいていないわけがなく、その心の内を知ることは出来ないけれど……。
男性客に見られる気持ちはどんななの?……と、聞いてみたい………。
つい一週間前に施術着がリニューアルされ、そのスカートの短さに唯は驚いた。
身に着けてしまえば以前のワンピースと大差のない丈だと分かったし、ストレッチ素材だから動きやすいと言えばそうだけれど……。
下着のラインがそのまま響くではないか……。
それは上も同じ、ポロシャツと同様の生地にしてタイトだからやっぱりブラジャーのラインが目立ってしまう………。
それに深くV字になった胸元も、前屈みになるときに気になって仕方がない……。
先輩たちは慣れの問題よ……と言うが、唯はまだ慣れそうもない……。
羞恥心を顔に出さないように今日も乗り切らなければと、研修時に教わった上品で優雅な所作を心掛けて手を動かしていた………。
それじゃ斉木さん、そちらをお願いね……。
そういうと先輩は下半身側に回り、足から施術を開始する。
唯は指示された通りに上半身側に回って、男性客の右側に立つ。
そのまま彼の体の向こう側の左腕に取り掛かろうとしたら、そうじゃないでしょ?………。
そういう感じで唯を見詰める先輩は、目が笑っていなかった。
他のお店ではどうかは知らないが、このお店ではまず自分の側のお客様の腕をオイルを塗らずに手を這わせる。
指から手の平、手首から腕の付け根へとゆっくり優しく丁寧に、滞ったリンパ液を流すのだ。
次からが問題なのだ………。
唯は先輩を見る……彼女は無言で分かってるでしょ?……とでも言うように唯を見つめていた。
唯は意を決してお客様の腕を横に伸ばし、そっと跨いだ……。
唯は必死に平静さを装って体の向こう側の右腕に手を伸ばし、肩から肘まで手を這わす……。
体が前傾になるたびにスカートの前がずり上がって、股間がお客様の腕に乗り上がる……。
反対側も同様に何とか済ませると、オイルを塗り拡げていく。
それも済んでしまうと、いよいよ頭側に向かわなければならない……。
唯がグズグズしていると先輩が強い視線を無言で放ち、唯を射貫く……。
覚悟を決めなければならない……。
唯はそっと若い男性客の顔を跨いで首や胸、お腹へとオイルを塗り拡げていった………。
宏一は腕を挟まれる内腿の温もり、その柔らかさに驚いて頭を起こした。
あの人はさも当然のような顔をしながら、反対側の右腕に淡々と手を這わせている……。
それに下半身側のエステティシャンの手が、だんだん際どいところに迫っていた……。
冷静ならば異常なことだと思えるのに、舞い上がった若い宏一には俯瞰で状況を把握する器量なんてない………。
腕の温もりがなくなった……。
唯 お客様、明かりで眩しいと思いますので…
タオルをお掛けいたします………
あの人がそういうと瞼の上にタオルが被せられ、不意に顔の周りの空気感が変化した……。
匂い………女性特有の柔らかい体臭というのか、それを間近に感じるようになった気がする……。
眉毛や顔の筋肉を動かして、タオルをずらすのに苦労した末に見えた景色……。
あまりに近すぎて、はじめは分からなかった。
淡い水色の生地、その布地の薄い部分と厚みのある部分の接続部分が、至近距離で上下に揺れ動いている……。
宏一は電車の中で見た、あの人の姿を思い出していた。
ある日はワンピースの前ボタンを外された所から手を入れられ、また違う日にはラップスカートの合わせ目から手を忍び入れられていた……。
俯けた顔でうっとりして、辺りに視線を走らせて誰も自分を気にする者はいないと分かると、虚ろになって恍惚とさせる……。
下半身を弄られて、快感に酔っていたことは明らかだった……。
その下半身が今、宏一の至近距離にある………。
頭を起こせば………そんな誘惑に掻き立てられる…。
無意識にペニスを脈動させる宏一だった……。
下半身を担当する先輩エステティシャン、真由美は目の前でペニスに力が込められるのを見ていた。
ギュンっとわずかに膨らんだようになり、よく見るとその先端部にあたる黒い生地に水分が滲み出る………。
鼻を近づけると若い男性のいやらしい臭いが僅かに漂い、真由美の情欲をそそらせる……。
もう十分にその気になっていると判断し、真由美は男性客の黒パンをずらしてペニスを取り出した……。
驚きを隠せない唯をよそに、真由美はそっと咥えてゆっくり頭を上下に動かしはじめる……。
唯は前に一度見ているのだから、もう分かっているはず……。
構わず真由美は亀頭に舌を這わせ、唇を纏わせて頭を揺らしていく………。
そんな、また…………愛おしそうにペニスを頬張る先輩を軽薄して嫌悪し、どこかで羨む自分に気づいて唯は動揺した……。
思わず電車内での悦楽を思い出し、あの甘い快感が記憶の中で蘇る……。
自分の股の下にいる彼に見られていたその事実にも気づかに、その快感に酔っていた……。
先輩の口から見え隠れする陰茎から目を離せず、唯は自分の体が準備を開始しているなんて意識の中にはないままに……。
泉が地表へと滲み出す………。
不意に下半身が自由になった。
そこは人目に触れてはいけない場所なのに、空気に触れて心細くて不安と羞恥心が湧き起こる……。
次の瞬間、温もりに包まれる感触に吐息が出る。
それは快感を伴って、宏一を惑わせる……。
まさか、これって………えっ……えぇっ………うっ……
疑いようのない舌と唇の柔らかい感触………。
………………………フェラチオ…。
薄暗い唯の股の下の空間で、静かに喘ぐ宏一……。
その彼の鼻が、女性が発情する匂いを捉えた……。
呆けた表情で唯のクロッチを見詰めていたら………ジワ〜っと染みが広がってきたではないか……。
あの人が……斉木さんが興奮している……。
その事実、フェラチオによる快感で宏一の理性は無くなった。
ショーツのそこを横にずらし、その卑猥な性器を見て感動する暇もなくむしゃぶりついていた……。
体を硬直させ、狼狽える唯に構わずに濃密でいやらしい臭いを吸いながらクリトリスを攻める……。
射精感はまだ我慢できる………。
自分よりも唯を電車の中で見たような表情にしたくて、舌先をめちゃくちゃに動かし続ける……。
目を血走らせ、宏一自身も興奮の最中にいた……。
信じられなかった……。
いきなり異変を感じ、ショックで体が動けなくなった……。
次に動揺する気持ちになってどうしていいのか分からなくて、先輩を見た……。
真由美は亀頭に舌を周回させ、執拗に攻めている……。
そんな……そんな………誰か助けて……………。
そんな唯の心の叫びは急速に萎えていく……。
包皮越しに撫でられ続け、弾かれていた……。
その最中に唯は、あの甘い禁断の味を思い出してしまったのだ……。
その快感に抗うことは難しく、ましてこの状況では尚更のこと……。
こんな恥ずかしいクンニリングスなんて初めてであり、複雑な想いの上から塗り重ねるように快感が上乗せされていく………。
いつしか唯は鋭くも甘い快感から逃れられなくなり、彼の顔面の上で体を捩らせていた……。
唯の女の性が羞恥心を眠らせ、背徳感が新たらしい快感を呼び起こす……。
唯の顎が弾かれたように、跳ね上がった………。
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