アパレル業界には毎年トレンドを見て肌で感じ、感性を磨くための勉強会がある。
それは名目上はそうなってはいるが近年は、それぞれのブランドを持ち寄って発表をする場になっているきらいがあるのは否めないが………。
美樹は歴代の新人たちをその都度、業務の一貫として連れ出して受付や雑務をさせる代わりに勉強として、その年の服を見て回らせていた。
今の部下たちばみんなそれを経験し、我が部署では新人の登竜門となっている。
数日間と開催期間のある催しに今年は新人の彼と女の子、彼等の先輩となる部下の女の子、美樹自身を合わせ4人で会場に向かうことになった。
先輩である女の子ば新人の女の子の教育係でもあり、彼女たちと美樹、彼のペアを組んで交代で受付業務につく。
美樹 じゃあ先に見てらっしゃい……午後からよろしくね……
先輩部下の女の子 はい、久しぶりだわ……懐かしい〜…
女は幾つになってもオシャレに興味が尽きず、胸をときめかせる。
新人共々、目を輝かせて会場の中へと消えていった。
美樹 さぁ、午前中は来場者が多いわよ………
若者 はい、足手まといにならないよう、受付業務を頑張ります…
美樹 やあね、そんなに肩肘張ってたら疲れるから……力を抜きなさい……
午後は会場を見て回るんだから………
美樹は緊張みなぎる彼を見て苦笑しながら、受付カウンターの中へと2人で入る。
業界人が大挙して訪れるのだから仕方がないが、これも慣れ。
みんな歴代の新人たちは先輩や美樹の背中を見て、学んでいったのだ。
新人の女の子を連れた教育係の先輩も、かつてそうだったように。
次々とやってくる来場者を流れるように捌く美樹を見て習い、彼も持ち前の人当たりの良さを発揮する。
美樹の思った通りだ。
正午にあと1時間と迫る時間帯になると来場者も途切れ、ポツリ……ポツリとしかやって来なくなる。
緊張の糸が切れて手持ちぶたさになってきた彼に、美樹は言った。
美樹 こんなものよ?………疲れたでしょ?
若者 いえ……新鮮で、勉強になります……
嘘ばっかり………気疲れしてるのが見え見えよ…
だけど……そんな健気な彼が愛おしくもあり、美樹の女心が擽られる……。
美樹 なぁに……眠そうな顔をして?
若い えっ、そんな顔してますか?……参ったな…
美樹 困ったわね、仕事だってわかってる?
若者 申しわけありません………
シュン………とする彼を見て、続けててね……。
そう言いおいて美樹は、その場に屈み込む。
狼狽える彼を下から見上げ、人差し指を口に当てる仕草を見せながらパンツのファスナーを下げる美樹……。
うっとりとする気持ちを緊張感が引き締め、なんとも締まりの無い不思議な感覚を感じる彼。
視線を下に向ければ先ほどまで威厳のある上司の顔をしていた美樹が、ペニスを咥えて首をゆっくりと前後に動かしている。
こんな場所で、聡明なこの人が………。
現実感の伴わない性的な感覚が愛欲を湧き上がらせ、口の温もりが興奮に拍車をかける……。
そんなときに限って来場者がやって来る……。
来場者 今年はどんな感じだい?…
若者 あっはい……今年の秋は………
律儀に応対する彼に美樹は、やきもきする。
美樹はこの来場者の声に、聞き覚えがあった。
彼はこの業務では知られた人で、新人と見るやからかう悪癖があるのだ。
かつて美樹の部下もコイツに泣かされ、憤りを隠せない上司である美樹により冷静に、しかし冷酷に追い出されていた。
来場者 そんなことを聞いてるんじゃないんだよ………もっと深い内容を伝えてくれなきゃ……
ネチネチとしたやり方に、我慢が出来なくなった。
すぅ~っと下から姿を現した美樹に仰天して狼狽する来場者から目を離さず、美樹は………。
美樹 駄目じゃない、踏んづけたままじゃ見つからなかったわけだわ……
そう言って手にしたボールペンを、かざして見せる。
あら、お久しぶりですね……私の部下が失礼を?
来場者 いっ、いや……そうじゃないんだ……今、言ってたようにだな……
美樹 そうですの……この世界に長い貴方が新人に何を求めてらっしゃるのか、是非お聞かせ頂きたいですわ?………
来場者 いや……その……違うんだ…
美樹 何が?……まだ懲りてないの?………
来場者 申し訳ない………
逃げるように会場入りしようとするこの男を呼び止め、さらに言った。
美樹 知らなかったの?……アンタは出入り禁止になってるの……
中に入っても追放される姿をたくさんの人に見られるだけだけど、それでもよかったらどうぞ?
その場に立ち尽くす彼の後に、警備員が近づく。
美樹の言葉はハッタリではない。
来場者 おっ……覚えてろよ……
美樹 私じゃない、アンタがそういう対象になったのは………
重鎮 私が命じたんだが?……彼女を恨むのは筋が違うだろう………そもそもお前が原因だ……
これ以上まだ、私を怒らせたいのか?……
この業界にいれば知らない者はいない、泣く子も黙る大重鎮だった。
彼に睨まれて顔面蒼白になった輩は、力なく去っていく……。
美樹 お手を煩わせて、申しわけありません…
重鎮 いや、こちらこそ嫌な思いをさせて申しわけけない……君も、悪かったな…
この重鎮は美樹の愛おしい彼にも、頭を下げた。
美樹たちは慌てて重鎮を止めた。
そう、何を隠そうあの来場者はかつてこの重鎮の元で学んだ門下生なのだ。
その性格の悪さで同期生に嫌われ、出来の悪い男は重鎮の元を追い出されていた。
若者 僕が勉強不足で、大変失礼致しました……
若い彼の対応を見た重鎮が、美樹に言う。
重鎮 いやはや……うちの弟子にも見習ってもらいたいものだな……
いい部下を持って羨ましい……それとも貴女の教育がいいのかい?……
カァ〜ッカァッ…カッァ…カァッ…カァッ……………
盛大に笑って、重鎮は愉快そうに歩き去っていく……。
顔を見合わせる美樹と彼。
美樹は彼に言った。
美樹 覚えておいて、あの人は……
若者 えぇ……僕でもよく知ってます……
入社してまだそんなに経っていないのに、彼なりに勉強をしていたようだと知り、美樹は胸が熱くなった。
美樹 ほら、まだお昼まで先は長いわよ?……
そうだったと言わんばかりに正面を向く彼。
そんな彼が軽い驚きを見せ、優しい表情になる。
もとい、うっとりした表情をしはじめた。
亀頭を周回する舌が、ねっとりと絡みつく。
根元から裏筋を舐め上げ、口の中に収まる。
ゆっくりと浅く、浅く、深く、深く、また浅く……ねっとりと唇が往復する……。
高まる射精感に下腹に力を入れて、堪える。
その変化に気づいた美樹は手を緩めず、さらに攻めていく……。
また来場者がやって来た。
それをそつなく対応し、笑顔を振りまく彼。
その顔は、ここなし引きつっている…。
ニュゥ〜ッ……ニュゥ〜ッ……ニュヌゥ〜ッ………
若者 あふっ……あぁ……もう………勘弁してください……
一度口から離して、美樹は言う……。
美樹 堪え性のない人は、嫌い………
許してはもらえそうにない………。
そう悟った彼は、自分の腿をつねり、爪を立てる。
それでいて時々やって来る来場者に対応し、密かな悶えを無表情の仮面に覆い隠す……。
ニュプッ…ニュプッ…ニュプッ…ニュプッ………
早くなる美樹の首の律動………。
彼は下半身に力を込めて、踏ん張る。
やって来た高齢の来場者の対応に苦戦する彼を、射精感が迫りくる………。
アクティブに、エネルギッシュに、とても意欲的な快楽が続く……。
高齢の来場者 えっ?…トイレはあっちかい?…
身振り手振りで説明する彼の手はわずかに震え、背中に冷や汗が垂れ落ちる……。
ジュプッ…ジュプッ…ジュプッ…ジュプッ…………
高齢者が去りゆく後ろ姿に、緊張の糸が切れた瞬間が訪れる。
あっ………っと、思ったときには遅かった。
気絶しそうな快感が駆け巡り、大量の精液が美樹の口の中に飛び出す……。
………あっ!…………んっ!…………くぅっ!…………
体わ振るわせながら、口の中で脈動が繰り返されるペニス………。
真一文字に閉じた唇を、人差し指でツゥ〜っと横に引く仕草をする美樹。
立ち上がった彼の上司は閉じた唇から舌先を覗かせ、横に滑らせて満足そうに彼を見つめ返した……。
※元投稿はこちら >>