腕時計に眼を落とすと、17時半を過ぎていた。
まだ残っていた部下のひとりは、残りの仕事をやっと片付けて数分前に帰った。
美樹 そろそろかしら……
18時近くになって、内戦電話が鳴った………。
一階ロピーまで降りると守衛室の前で、所在なさ気に佇む彼がパッと笑顔になって美樹を見つめていた。
美樹 彼は子会社の若手、有望株ですから………
冗談めかして守衛に入館証をもらい、彼はそれを首から下げる。
守衛 私等が若いころは残業なんて当たり前でしたが、最近はうるさいんでしょう?……
あんまり遅くならないうちに、戻ってくださいな………まっ、少しくらい遅くなっても私は何も見なかったことにしときますから………
美樹 ふふふっ…ありがとうございます、なるべく遅くならないようにします………
美樹は事あるごとに資料室を利用していた。
過去の資料のすべてが電子化され、保管されているわけではない。
世の中の流行というものは数十年おきに繰り返し、過去に流行ったトレンドが再来する。
自分たちの世代がそれを知るには、古い資料を見るしかないのだ。
守衛 ご苦労さまです……
そう言った年齢差のある女性管理職の課長と、あとに続く若者を見送る守衛だったが………。
いちだんと美貌が輝く年増の課長と若い彼を見ながら、まさかな……と内心の小さな懸念を振り払う。
これから資料室?……若い男とふたりきり?……
まさかあの頭の切れる女性管理職に限って、それはないだろう……
社内で淫らな行為に及ぶ2人を思い浮かべ、守衛は自分を恥じて笑い飛ばす。
そんな自分のキャリアを無駄にする愚かなことを、あの人がするわけがないじゃないか……と。
美樹たちは階段で地下まで降りると、通路を渡りながら守衛のロッカールームや休憩室の前を通りすぎる。
利用者のいないシ〜ンと静まり返った通路を、足音だけが響く。
この時間帯に資料室を利用する人は、常日頃から美樹以外にはほぼいない。
資料室の前まで来ると扉を開けて、すぐ横にある壁にあるスイッチに触れて灯りをつけた。
立ち並ぶ大型のスチールラックがずらりと並ぶ側を通り越し、その向こうにある大きめの机の前に到着する。
これは資料を観覧したり書き写したりする為の机で、何脚かの椅子も置かれていた。
今回は純粋に仕事のため、彼のためにここを見せたかったのだ。
美樹 ほら、凄いでしょ?……ネットで調べられること以外に、現場の生の資料は発見できることが多いの……
若者 本当ですね、圧巻だ………
美樹は役に立ちそうな資料を探すため、ラックの間を移動しはめた。
この辺かな、というところに差し掛かり足を止めたが、腕を伸ばしても届くかどうかの位置にそれはあった。
背伸びしてそれを指な引っ掛けて、少しづつ手前に手繰り寄せていく。
その後姿を、彼は眺めていた。
スリムな体にスーツを纏い、背伸びをする彼女のウエストが際立って見える。
そして魅力的な2つの隆起した丘が引き締まり、スカートを押し出している。
もう何度も見て触れてきたお尻だが、いくら見ていても飽きることはない。
彼はそっと近づき、しゃがんでそのお尻に顔を埋めた。
美樹 ちょっ…ちょっと、何してるの?……今日はそんなんじゃないじゃない……
若者 やっぱり堪らない……素敵です…
美樹 だから、もう………変態……
若者 貴女が素敵すぎるから、いけないんです
美樹 貴方から見ればもう、おばさんよ?……
若者 そんなふうに見たことないですよ……同世代の子なんて、そんな気になれないです……
仕事モードから引き離され、寝た子がぐずりだす。
お尻に頬ずりしていた彼が、ブラウス越しに胸を掴む。
優しく揉みほぐす手の指が、探し当てた乳首をクリクリと刺激する。
美樹 ちょっと〜ぉ……今はやめて……
若者 やめていいんですか?……
前に回った彼が美樹とラックの間にしゃがみ込み、スーッとスカートをたくし上げる。
若者 今日は、パンストじゃないんだ……
膝上を通過したスカートの裾がガーターストッキングの終着点、レース部分が現れる。
両手で足首からそこまでを這い上がらせ、滑らかな素肌に触れる。
……………はぁ~……っと、思わず吐息を漏らす美樹。
右足を持ち上げられて彼の肩に載せられると、すでに染みの広がり出したクロッチに口づけをする彼。
欲情した女の芳香が鼻を突き、ショーツを横にずらす。
脱毛を考えていた美樹を思い留まらせた性器は、美樹の性格を表すように手入れされ、縁を綺麗に生え揃っでいる。
美樹 そんなに見ないで……恥ずかしいから……
若者 綺麗にしてるんですね、もう少し手を抜いたくらいが好きだなぁ……
美樹 バカ………変態………
若者 もうこんなに艶々して……いけない人だ…
美樹 言わないで………
若者 いい匂い………舐めても、いいですか?……
美樹 もう………知らない……………あっ……
彼のひと舐めに声を発し、蠢く舌先に身を捩らせる。
舌が膣口とクリトリスを往復し、淫らな音が響く………。
クチュックチュッ…ジュッ!……クチュックチュッ…
舌先がクリトリスに襲いかかる。
埋もれていたカリ首が包皮から抜け出し、敏感さに拍車がかかる……。
舌が這い回る……叩く……吸われて前後に動かれて、膝が笑いだした。
静かな資料室に、美樹の啜り泣きのようなか細い喘ぎ声が聞こえはじめる。
うふんっ、うふんっ、ふんっ……あっ…あぁ~……
若者 気持ちいい?…
美樹 だめ……立っていられない……イキそう……
若者 じゃあ、あっちに………
机に移動した2人はそこ上に仰向けに寝かせさせた美樹の膝を立て、彼は脚の間に顔を埋める。
美樹は自らの胸をを揉んだり、彼の頭に手を置いて頭を右に左に倒して喘ぐ……。
腰を抑えられた美樹は上半身を捩り、胸を上に突き出すようにして背中を反らす……。
両手を彼の頭に置いて口を開け、顎を天に向けて白い喉を見せる………。
執拗にクリトリスを攻められ、息も絶えだえになりながら狂おしい甘味な味に感度が増していく………。
美樹 がまん……できない……いっ…くぅ…………
激しいエクスタシーにその身を踊らせ、やがて穏やかに波が引いていく………。
彼は溢れた蜜を綺麗に舐めとりながら胸を時おり大きく盛り上がらせて呼吸をする、そんな美樹を立ち上がって見つめた。
その美樹のブラウスのボタンを1つひとつを外していき、背中に手を差し入れてホックを解除する。
仰向けになっているのに大して潰れもしない白い乳房が、呼吸に合わせて上下する。
プックリとした薄茶色に変化しつつある乳首を、口に含んで舌で転がしはじめた。
美樹 待って……私ばっかり………
若者 したいんです、感じる貴女を見たい……
美樹 貴方って、どこまで………あぁ……
舌先が動き乳首がクネクネと倒れては起き上がり、唇で挟んで痛みを感じる手前まで引っ張る。
それでいて先端をチロチロと舌先が動き回らせて、美樹の欲情を引き出す。
美樹 はぁ……はぁ……あぁ……くふんっ………
若者 気持ちいい?……
美樹 もう………待ちきれない……貴方のを舐めさせて………
おもむろに起き上がった美樹は彼の前に膝をつき、ズボンのファスナーを引き下ろす。
やがて頭を前後に振りはじめる………。
その様子をラックと並べられた資料の隙間から、覗き見る者がいた………。
………なんてこった、だからいわんこっちゃない………。
ロッカー室に私物を取りに来た守衛が様子を見に来てみたら、扉の前で変な声を耳にしてしまったのだ。
それは女性が苦しむような、啜り泣くような妙な声だったから音を立てないよう中に入ってきたのだ。
そうしたら………。
机に寝転んだあの女課長が膝を立て、股の間に誰かの頭が覗いてるではないか。
秘め事にふけるあの綺麗な女課長が悩ましげな声を上げ、その顔は恍惚としていたかと思えば快感に歪ませ………。
口を大きく開けては首を左右にふり、普段見る賢そうな顔とは別人のように艶かしい女の顔になっていた…。
その彼女が今、あの若い彼のペニスを咥えて頭を振っている………。
初老の守衛はその場から動けず、生々しい男女の営みの行方から目が話せなくなった。
ニュップ……ニュップ……ジュプッ……ニュップ……ニュップ……
白いシャツブラウスが脱げかけて左の肩が露出させ、一心不乱に頭を動かす女課長の頭に両手をおいて目を閉じる若者。
若者 ちょっと待って……これ以上は………
その意味を察した美樹は立ち上がり、彼を椅子に座らせると自ら跨いだ。
守衛はお腹までたくし上がったスカートから、破れたパンストに包まれたお尻をこちらに向け、彼に跨る様を生唾を飲み込みながら見つめていた。
片手は履いたままのショーツを横に寄せながら、もう片方の手はペニスを掴んで起こしてあてがった。
そのままゆっくりと腰を沈めていき、背中を仰け反らせた……。
しばらくの静寂の後、女課長の腰が律動を開始する。
前後にクネクネと律動させながら顔を上に向け、そうかと思えば首を横に傾けて悩ましい声を上げはじめた。
3メートルくらいしか離れていない位置の守衛まで、ヌッチャッ…ヌッチャッ…という、いやらしい結合部の音が露骨に届く……。
美樹 あっ…あっ…あっ…硬い……当たる……奥に当たる……………あっ…あっ…あっ………気持ちいい……
若者 あぁ…あぁ……凄い………中が………凄い………
生々しい音と2人の会話、精力的に腰を律動させる美樹の動きは一見の価値があるほどの攻めを見せる。
その攻め方は定期的に前後の動きから上下にと変化させ、繰り返し律動を続ける。
普段の物静かな姿勢からは想像出来ない乱れた姿を見せ、上下にと杭打ちさせる結合部からは白く白濁した分泌液を絡ませた陰茎がが見え隠れする。
こっ……こりゃあ…………凄い……。
そんな彼等が体位を変えて机に両手をつき、お尻を突き出した美樹を若者が後から貫きはじめる。
後から両手であの女課長の胸を掴み、ゆっくりと腰を動かす若者…。
乱れた髪の毛を揺らし、頭を倒したり上げたりしながら目を閉じて恍惚とした表情を曝す美樹……。
あまりに色っぽくていやらしく、淫らな女課長を未だに信じられない心境で見つめる守衛………。
無意識に股間に手を伸ばし、反応をしなくなった愚息を寂しく思いながら食い入るように見続ける。
そのうち女課長の両脚がパチンコ台の壊れたチューリップのように激しく開き、小刻みに震え閉じる様を見せつけられた………。
………………あっ!………達したんだ………
ぐったりと動かなくなった女課長を抱えて机に寝かせ、再びクンニリングスをはじめる若者……。
その快楽に豊かな乳房を揺らし、ハスキーがかった声で喘ぐ女課長を見て思わず生唾を飲み込んだ守衛。
ひときわ感じさせて催促する女課長に応えて立ち上がった若者は、屹立したペニスの向きを変えて挿入していく………。
焦らすようにゆっくりと前後に動かし、しっかりと密着して奥まで入れて威力を発揮させる………。
女課長の体が前後に揺れるたびに柔らかな乳房がゼリーのように形を変え、勃起した乳首が屹立したまま揺れに任せている。
若者の息が荒くなる………。
苦悶の表情を浮かべ、腰を打ちつける………。
その腰の激しさに比例して、女課長が喘ぐ………。
頭を左右に倒し、開けた口が快感の深さを物語る………。
そして………。
若者の腰が止まったかと思うと壊れたように震え、小刻みに小さく打ちつける………。
そのまま女課長に倒れ込み、動かなくなった……。
数分もすると抜いたペニスはまだ元気なままに、トロリと精液が膣から流れ出ていた………。
………………中に……中に出したのか!…………
驚愕する守衛をよそに唇を重ねる年増の女と、まだ年若い男。
絡まり合う舌が生々しく、どこまでも官能的ではないか………。
さらに驚愕を覚えたのは、口づけを交わしたままいつの間にかペニスを挿入していたことだ。
唇を重ね目を閉じていた女課長が突然、驚いたように目を見開いて体を揺らしはじめたのだ。
彼女は若者の肩を叩いて収めようとしていたが、やがて目を閉じて感じ出してしまった。
精力的に腰を使う若者にヌッチャ…ヌッチャ…という音が凄まじく響き、たちまち余裕を失いはじめる女課長………。
美樹 あぁっ……あぁっいいっ!…いいっ!……
若者 いっぱい……うっ…感じてっ……ください……
美樹 はっ…はっ…はっ…あぁ……いっちゃう………
若者 何度でも………気持ち良く……なってっ……
美樹 気持ちいいっ………あぁっいいっ!……
…………あぁっ!!!……んっ!!…
女課長の体が、机の上で踊る………。
最上級の恍惚を見せ、呆けた顔に凄まじい快感の跡が色濃く浮かぶ………。
すでに射精を一度済ませていた若者に2度目はそう簡単に訪れる気配はなく、再びゆっくり動きはじめる………。
苦しみに似た喘ぎを漏らして快感の続きを味わう女課長と、若さを誇示する若者………。
きりがないので、静かにその場を後にする守衛。この事実をどうしようかとも思ったが、見なかったことに決めた。
今だから言える事だが、人には言えない失態を犯した自分をあの女課長は、黙って見逃してくれたことがあるのだ。
やっと再就職に就けたこの仕事を今も続けられるのは、彼女のお陰なのだ。
これからのこの時間帯のシフトは、自分が入らなければならない。
そうじゃなければいずれ、他の誰かに見つからないとも限らない。
こういう形で恩を返すのは複雑だが良い物を見させてもらったし、この秘密は墓場まで持っていく。
これからも度々ここを密会に使うだろうし、知らん顔をしようと決めた。
予想通り彼女たちは最もらしい理由で月に一度は資料室を密会に使い、秘め事にふけるようになった。
半ば呆れながらも同僚に理由をつけては守衛室を抜け出し、繰り広げられる情事を見物させてもらった。
若さが羨ましい………。
初老の守衛はこの日も足を忍ばせて大型ラックと資料の隙間から、覗き見ていた。
女課長のあの、腰の律動を…………。
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