あれから1ヶ月半、美樹の体はすっかり癒えた。
膣も所詮は粘膜、入れ替わり立ち替わりあれだけ犯されて数日間、ヒリヒリして大変だったのだ。
季節は夏の終わりを迎え、朝晩は涼しくなってずいぶんと過ごしやすくなった。
と入っても昼間体は夕方まで、まだまだ暑いのだけれど。
服装は未だ夏服が手放せず、スーツも薄手じゃないと電車通勤の身には辛い。
電車通勤といえば、このご時世になっても痴漢がいなくならないのはなぜなのだろう。
なにもこんな三十路の女じゃなくても、若い可愛い子はたくさんいるというのに………。
今朝も股間をお尻に密着させてくる不届き者が、美樹の凍りつくような睨みに顔を強張らせる男がいたばかりである。
触る勇気もないのに、不可抗力を装って姑息な手を使いたがる。
もっともそんな輩は血祭りに上げるだけなのだけれど………。
そんなこんなで朝から悶々とさせられる美樹は、出勤早々にトイレにいかなくてはならい。
オリモノシートを付け替える為に………。
すぐに反応をするようになった、体が嫌になる。
部下の彼は最近、彼女ができたらしくてガツガツとしなくなり、マッサージ師の彼は最近忙しくてお疲れのようだから美樹が遠慮している。
夫は………ついにEDに陥ってしまい、だからといって積極的に治療をするつもりはないようだった。
セックスだけが夫婦の絆を繋ぎ止めるとは思ってはいないが、やはり淋しい………。
それを夫の前で見せないくらいの、気遣いは美樹にはある。
こんなにセックスが自分にとって、大事なものになるなんて………。
帰宅ラッシュに湧く電車内……。
性懲りもなくお尻に触れてくる、そんな手に美樹は怒りを覚えた。
でもこの感じ、触れてくる手が震えているこの感じって………。
車窓に反射する自分の後に隠れるようにして写る、この若者に見覚えがあった。
若者というよりも少年、といったほうが正しいのかもしれない。
塾に行く途中なのか、帰りなのだろうか、カバンを斜めに下げていた。
どうしてくれようか、美樹は思案していた。
その間も美樹のお尻を手を震わせて、触り続けている。
そんなにびくびくとするのなら、しなければいいのに………。
だけどこの少年、ただ触るだけでそれ以上のことはする勇気はないのか、歯痒くてしかたがない。
歯痒い?……何をバカなことを考えているのか…。
でもこの歯痒さ、拙い手の温もりがなんだか疼きを覚えてしまう………。
そんな状態で最寄り駅に到着してしまった。
翌日から美樹のスカートが3センチ短いものになり、ラップスカートやシフォンスカート、膝上丈のワンピースなど、タイトスカートを履かないようになっていった。
効果は素晴らしく、他の痴漢を撃退するのが忙しくなったほどだ。
そして、あの震える手が触れてきた。
お尻を包む手が柔らかく揉むように、それでいて震えている。
そして………ついにスカートの中に入れてきた。
その手が素肌に触れて、ビクンッ…と動きを止める。
そう、美樹はストッキングをセパレートタイプにわざと変えたのだ。
こんな誘惑するようなことをして、あたしったら………。
そんな思いとは裏腹に片脚づつストッキングに足を通したのだ。
ショーツは薄地のシームレス。
クロッチ部分が二重になっておらず、触られたら露骨に………やり過ぎだろうか。
そんな少年の手が、ショーツに触れる。
温かい手が抵抗を見せないことをいいことに、だんだんとエスカレートしていく……。
そこでタイムリミットを迎え、電車を降りなければならなかった………。
そんなことが一週間も続き、美樹はたまったものではなかった。
早く肝心なところを触らないかしら………。
そしてついに、その日はきた。
震える手が、お尻から前に伸ばしてきたのだ。
クリトリスの大きさに気づいてびっくりしていたが、興奮の為かその手は止まらない。
久しぶりの快感に、太腿を擦り合わせる美樹……。
感じる素振りを見せる大人の女性の反応に、思わずショーツの中に手を忍ばせてきた……。
すでに濡れいたことは、ショーツ越しにも分かっていたはず。
濡れ具合を確かめる拙さが、美樹には手に取るように分かる。
たぶん、未経験者………童貞なのかもしれない。
ツルツルと滑るクリトリスを擦る指、歯痒くてぜんぜん足りない。
もっと………もっと欲しいと、渇望する女心が内心で叫ぶ。
だけどまたもタイムリミット………。
休みを挟んで美樹はその朝、春物の薄手のコートを身に着けてきた。
幸いなことに、今日も彼は現れてくれた。
胸の高鳴りが周りに聞こえはしないかと思うくらいに、美樹は興奮を覚えていた………。
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