この場から逃げなければ………。
優香は干乾びそうな理性をかろうじて働かせ、逃げ道を探して視線を走らせる。
だが人、人、人の壁が出来上がり、どこにも隙間が見当たらない。
男が立ち上がった。
自らズボンのファスナーを下ろし、ペニスを取り出すのを見て激震が走った。
身を捩って脱出を試みたが、後の男に膝裏を持ち上げられて動きを封じられる。
持ち上げられた脚とは逆側の腕を脇の下を通されて、いよいよ身動きが出来ない。
下半身を密着させてきた正面の男、その見たくもない分身が圧迫感を伴って入ってきた。
下卑た含み笑いを見せながら、ペニスを送り込んでくる。
繰り返し腰をゆっくりと前後に動かし、優香の剥き出しになった胸を鷲掴む。
自由な方の手で払い除け、男を睨みつける。
男は優香の勇ましい顔を、前後させる腰を休ませずに見つめ返す。
屈辱と怒りに燃えた優香の睨みを受けながらも、ペニスの輸送をそのまま執拗に続けていく。
やがて優香に変化が現れた。
目元が怪しくなり、下唇を噛みだした。
その唇が薄く開き、吐息が漏れる。
乳首を指で刺激すると、まだ払い除ける仕草を見せるだけの理性が生きていた。
構わず腰を振り続けていく。
睨み続けていた視線を外し、斜め下を見つめだす優香。
そのまま瞼を閉じて、無言 無表情を貫くことに決めたようだ。
構わない……繰り返しペニスを送り込む。
何度も…何度も…何度も…………。
体感で10分前後が経過しただろうか、いつの間にか俯いていた優香が淫らな吐息を出すようになった。
ふぅ~…んふ……ふぁ〜………はぁ…はぁ〜…はぁ〜…
優香の顔を見たくて顎を持ち上げると、横に背けるようにして逃れ、そのまま瞼を閉じる。
耐えるだけで精一杯ということか。
腰を上げるようにして送り込み、引くようにしてペニスを後退させる。
見え隠れする陰茎が濡れて、艶々している。
ペースを早め、膣の中を掻き回す。
ヌチャッヌチャッといやらしい音が、バスの唸るエンジン音に混って欲情をそそる。
優香が恍惚の領域に入り、快感に飲み込まれていく。
腰を引き寄せて、そのままのペースを維持し続ける。
優香が妖艶な女となって、ついに喘ぎだす。
その温もりの中を、ペニスが疾走する。
絡みつく肉壁が快感を呼び、硬いペニスが優香に快感を注ぐ。
女が顎を上げて感じ入る。
淫らな顔を見せ、官能に染まっていく。
無視を出来なくなった快感を受け入れ、味わう女の顔が歪むのが堪らない。
お高くとまった綺麗な顔が、忙しく変化する。
官能的になったかと思えば、泣きそうな表情に変わり、快感に歪ませる。
快感の波が強くなると頭を後に反らせ、たまらなそうな顔をする。
それが頻繁に見られるようになり、優香に余裕がなくなってきた。
腰を振るペースを上げて、ひたすら中を突いていく。
いい女の顔が、醜く歪む。
前後の男に挟まれ、優香は迫りくる官能の渦に我を忘れて喘ぐ。
夫でもこんなにピストンは長続きしなかった。
強烈な快感が続き、優香を狂わせていく。
優香の顔が上を向いて、身体が硬直した………。
ビクンッ!……ビクビクン!……ビクンッ…ビクンッ!
オーガズムを迎えた優香の中に、男も射精した。
膣から精液を垂らし、崩れ落ちる優香。
そんな彼女を抱き起こし、今まで後で支えていた男が後から貫く。
今イッたばかりで敏感なのに、元気なストロークが優香に襲いかかる。
狂いそうな快感が絶え間なく続き、おかしくなりそうになる。
崩れそうな身体を無理やり維持され続け、終わりの見えないピストンが続く。
意識が飛びそうになったとき、射精をされる感覚があった。
もう立っていられなくなり、最後部座席に運ばれていた。
仰向けに寝かされた優香を、最初の男が再び挿入する。
壊される………
本気でそう感じながらそれでも尚、濃密な快感に身体は従った。
打ち込まれるほどに感じて、もう嫌なのに淫欲はいつまでも衰えを知らずに快感を享受する。
優香の中で、何かが満たされていく幸せを感じていた。
性的な欲望、自分でも気がつかなかった。
嫌と言うほどの快感が、欲しかったなんて……。
もう、戻れない……戻りたくない。
これを知ってしまった今、事あるごとに思い出してしまうに違いない。
こんなに屈辱的で、信じられないほどの羞恥心。
否応なく注がれ続く、とんでもない快感。
優香はもう何度目かは分からないオーガズムを迎え、わけが分からなくなった。
そして休むことなく、次のピストン運動が始まる。
優香は地獄の中で、身を委ねるしかなかった。
バスはどこかに向かって、走っていく………。
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