「今日は、ご苦労さま。久しぶりに、私が一人で作ったのよ。」
と、国葬後の夕食の時、妻が言ったが、誰も食べようとしなかった。
当たり前である。先程の遺体の前でのセックスの会話を聞いていたから、次は自分達の番だと怯えているからだ。
「全く、H子がさっきのセックスであんな事言ってから君が料理したら食べる訳無いだろ。」
と、僕は言うと、
「そっかー、じゃあ拳銃で殺すか。バーン。カチ。」
と、妻が空撃ちしたら、M子達は放心状態で漏らしいたのである。
「ヤダ、漏らしちゃってる。あなたが悪いのよ。ドッキリやりたいなんて言うから、皆んなごめんね。
毒なんて入って無いから食べて。」
彼女達は、泣きながら無言で食べ出した。
「バン、バン、バン、ズキューン。」
庭で銃声が鳴り響く、僕ら夫婦が犯罪者を、食後の一服をしながら射殺していたのである。
「さっき、マジで怖かったわ。」
「そうね。R子が殺されたから、ありえない話じゃ無いわ。」
「でも、お陰で立場をわきまえて行かないと、いけないなあ。と判った。」
M子が、
「会社員の時、飲み会で、上司が今日は、無礼講だ、とか言って、部下が悪酔いして暴れたり、会社や上司の悪口言った人は必ず、飛ばされたわ。」
「そういえば、テレビドラマで殺されちゃう人って、自分の権力に酔って上に煙たがわれた。ってパターン多いわよ。」
「そうそう、立場をわきまえろ!とか、ヤクザ映画だと、てめえのシマで何やろうと勝手だが図に乗るんじゃねえ。と、親分に幹部が撃ち殺されていたわ。」
と、S子が、言ったら、A子が
「うわー、昭和ね。」
と、言ったのでリビングでコーヒーブレイクしていた3人は、大爆笑したのである。
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