「怒らないで聞いてね。確かにみんな仕事は出来るから、そのキツイ性格を封印すれば同業種はもちろん、何処でも再就職出来ると思う。
だけど、こだわりのある名店が無くなるのは、寂しい。A子さんの喫茶店やS子さんの美容院は、僕達の憩いの場所。M子も組織の中では、才能を発揮出来ないからね。」
と、言ったら、M子が、
「何か、ムカつくけど当たってる。悔しいけど。」
と、言ったら他の2人も頷いていたのである。
「恐らく妻はあなた達に援助したいと思っている。だけどそれをしてしまったら友人関係が壊れると躊躇してるんだ。お金は人間関係を破壊するからね。」
「確かにね。H子なら私達の店何か簡単に買収できる。でも私達はあなたに頭が上がらない。言いたい事も言えなくなるかもね。」
「そんな、私は変わらないわよ。」
「判ってるよ。お前。君が変わらないのは。しかし、彼女達が変わっちゃうんだよ。
だから、さっき僕が言った様に君達は実家を売ればいいんだ。そして、住む所を見つけるまで、いや、お金が貯まるまでうちに住めばいいよ。部屋が沢山空いてるからね。もちろん家賃は貰うよ。じゃないと対等に成らないからさ。」
「あなた天才!大好き。離婚しなくて良かった。みんなと暮らせるなんて最高だわ。」
「おいおい、それを言うなら、結婚して良かった。だろ。」
と、僕が言ったら、全員大爆笑したのである。
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