理性を保つには困難を極め、そうかといって登り詰めるにはいたらない。
中途半端な緩いうねりの中を漂い続け、夢なら覚めないで欲しいと切に願う。
だが、紛れもない現実だった。
男性医師は今や両手で優子の腰を持ち、浅く浅く時に深く、そしてまた浅くを繰り返しながらもう20分は挿入しっぱなしだった。
額には汗を滲ませて、まるで筋力トレーニングのように口から息をゆっくりと吐いている。
不意をついて数十秒、子宮口を細かく突き続けて優子が限界を迎えそうになると、それを止める。
露骨に声を出さないまでも優子の明らかな息遣いは、快感に翻弄される女のそれ以外の何物でもなかった。
またゆっくりと輸送を始める。
無意識だろう、優子の腰が男性医師の動きに合わせて動いている。
女医がこっそりと盗撮してくれた携帯の動画を、男性医師の顔の前に差し出す。
手を口に持っていったり、掴む場所を求めて彷徨わせて胸に置いたりと忙しい。
なによりも心から気持ちよさそうな恍惚を顔に浮かべて口を開けたり、高まったときに唇を震わせる仕草は男として大きな喜びだった。
………もういいわ…一度ご褒美をあげて。
女医の言葉を受けて、解き放たれた猟犬のように男性医師は腰の速度を上げた。
これまでとは違い余裕のなくなった優子は、たかが外れたようなペニスから注がれる快感に戸惑う暇もなく、急速に高まっていく。
受け止めきれない暴力的な快感に頭を持ち上げては後頭部を打ちつけるように降ろし、尚も注がれる快感に声を漏らしてしまう……。
一旦出しまった声は呼吸と同様に漏れ続け、圧力鍋からの圧縮された高温の蒸気のように、自分の身に起きていることを如実に伝えていた。
優子の歓喜する切迫した声が、男性医師に力を与えた。
力強いピストン運動が続く、続く、続く。
優子は、何もわからなくなった………。
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