後ろの席に座らされると、仲村さんから、封筒が渡された。
「所長さん、ごめんなさい、じゃんけんで仲村が勝ったから、今日は仲村の番だって」
ちょっと不貞腐れたように、河本さんが、後ろの席に顔を向けて言った。なんのことかさっぱり分からない。
「少ないけど、大人のお遊びのバイト代ですよ。えらいお方に失礼かもしれないけど」
10万円入ってた。
「あのぉ、お遊びって、食事じゃないんですか」
「一汗かいてから、美味しいビールでも飲みましょう、じゃあな、また後で、隆」
あたしは、中村さんに手を引かれて、隣のまた仲村さんの外車に載せられ、あっという間に、ラブホテルに連れ込まれた。
「仲村さん、せっかくで悪いけど、あたし出来ないと思うよ、ずいぶんしてないから」
50半ばまでは、結構エッチの機会もあった。離婚してたし、誘いにものってた。お小遣い貰ってってのも、確かにあった。
ただ最近は気持ちもないし、実際、河本さん以外にお誘いはなかった。ちょっと落ち着いたけど、父の介護でそれどころではなかった。
「大丈夫、大丈夫、女の人を見る目それなりにあるし、所長さんまたまた若い現役って感じだよ」
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