秋になってダイキがバイトのみんなと慰安を兼ねて旅行に行くことになった。
連休に店を休みして二泊三日で行くらしい。
店長をはじめとして、ほとんど全員が参加する。
行き先は県外のとある湖の辺にある店長の別荘。
びっくりだ。
お金持ちだとは知っていたが別荘だなんて、、、
羨ましいな、、、
わたしも行きたい、、、
それに、、、少し、、心配、、、
なんとなく元気のないコユキにダイキが思ってもいなかった提案を持ちかけてきた。
「なあ、、、コユキも来ないか?」
「ええっ、、、いいの?」
「うん、、、ヨシコさんがコユキにも、ぜひ来てほしいって、、、」
ヨシコさん、やっぱサイコー、、、
「うんうん、行きたい、、、すごく行きたーい、、、」
「良かったら、俺からご両親に話そうか?」
「うん、お願いしてもいいかな?」
「もちろんだよ、、、久しぶりにコユキのキレイなお母さんに会ってみたいし、、、」
「コラッ、そんなこと言うな、、、」
「こわ、、、冗談だよ、、、」
「わかってる、、、厶フフ、、、すごく楽しみ、、、」
コユキの心は弾んでいた。
ダイキは本当にわざわざ家まで来てくれた。
父は生憎不在だったが母が話を聞いてくれた。
ダイキが丁寧に説明してくれて、母は快く了承してくれた。
でも、、、
「いいなぁ、、、お母さんも行きたいな、、、」
「ダーメ、、、それはムリ、、、」
「どうして?コユキの代わりに、わたしが行けばいいじゃない、、、わたし、若いし、、、コユキに似てるから、気付かれないって、、、」
「はあっ?なに言ってるの?そんなのバレバレだよ、、、」
「酷い、、、母さん、悲しい、、、わたしだってダイキ君とイチャイチャしたいんだよぉ、、、」
「なにバカ言ってるの、、、ふざけないで、、、」
「だって、、、羨ましいんだもん、、、」
「よしよし、、、いい子だから、ガマンするんだよ、、、おみあげ買ってくるからね、、、」
コユキがユキナの頭を撫でる。
「フーンだ、子供じゃないんだからね、、、コユキのイジワル、、、」
そう言うといきなりダイキの手をつかんだ。
「ふつつかな娘ですけど、ダイキ君、よろしくお願いしますね、、、」
「もう、、、大袈裟なんだから、、、って、、、なに手を握ってるのよ、、、離しなさいよ、、、」
コユキが引き離す。
「へへっ、役得じゃ、、、」
「もう、、、母さんったら、、、」
「なんか、、、二人とも、似てますね、、、」
「ダイキ、なに言ってるのよ、、、」
三人は顔を見合わせ、笑いに包まれた。
つづく
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