夫にはしたこともない卑猥な催促。
ユキナはスカートをたくし上げ、まっ白な尻をくねらせ挿入を求めた。
男はほくそ笑み、ゴムを装着した。
乱れた衣服を着けたまま、立ちバックで一気に貫かれる。
「デカイぃ!ああっ、アツヤ!スゴイ!」
ユキナは拒んでいたことなど忘れ、裏切りの情事にのめり込んでいった。
結局は再び全裸に剥かれ、ベッドで更に立て続けに二度も交わってしまった。
初めてのお泊りでの浮気セックス、、、
何度イカされたのかも覚えていない。
学生時代ですら、夫とこんなにシタことは無い。
ああ、、、アソコがジンジンする、、、
さすがにもうマズい、、、
もう午後四時を過ぎている。
慌てて化粧をして、男を急き立てラブホをあとにする。
「帰らなくちゃ、、、もう、アナタのせいよ、、、」
拗ねたように男を見つめる。
「タクシーで送っていくよ、、、」
「ダメよ、、、土曜日だもの、、、近所の人に見られでもしたら、、、それに夫だって待っているんだから、、、」
「なんだよ、、、さっきまで夫をほっぽって、俺に夢中だったくせに、、、」
さすがにアツヤも満足したのかシブシブ受け入れてくれる。
それが可愛く思えてアツヤにしがみつき、熱い別れの口づけを交わしてしまう。
「早くまた誘ってくれなくちゃ嫌よ、、、」
甘く耳元で囁く。
「分かってる、、、じゃあ、またな、、、」
恋人のように言葉を交わし、ユキナは一人タクシーに乗り込んた。
さすがに一人になると罪悪感が込み上げてくる。
本当にこれはマズいかも知れない、、、
どうして、お泊りまでしてしまったの、、、
後悔すらも湧いてくる。
しかも昨日は結婚記念日だったというのに、、、
この日は毎年かかさず、二人で外食をして、恋人時代に戻ったように熱い夜を過ごすことにしていた。
元々、ユキナが要求して始めたことだし、もちろん今年もそのつもりでいた。
それに週に三度は抱いてくれていた夫は部長に昇進したこともあって多忙な日々が続き、しばらく夫婦生活から遠ざかっている。
ユキナから誘っても、それとなく躱されてしまうことが続いていた。
普段は淑やかで物静かなユキナは見かけによらず性欲が強い。
浮気をしているとはいえ、愛する夫にはそれ以上に抱かれたい、、、
なかには浮気にのめり込む余り、夫に抱かれることを拒む人妻もいるらしいが、ユキナは全くそんなことがなかった。
浮気をした日にはかえってカラダが熱く燃え、夫のコウヘイに自らムシャブリついてしまうこともあった。
いつになく発情しているユキナに驚きながらも夫は嬉しそうに存分に満足させてくれた。
それが最近は手も触れてくれなくなりつつある。
セックスレスになる前触れのかも知れないと恐怖すら感じ始めているこの頃だ。
そんなことは絶対に嫌だ、、、
あの人との浮気セックスは確かに夫よりも数段も感じさせてくれる。
オンナとしての最高の幸せを感じさせてくれるのはあの人だけだ、、、
けれど夫ともそれ以上にシタい。
これ以上はない愛情に包まれるていると感じさせてくれるセックスは夫しかあり得ない。
欲張りなわたし、、、
その二人を共有出来るわたしは幸せものだ。
それもあって、恒例の記念日には夫に思いきり愛して貰うつもりでいた。
しかし、それにアツヤが嫉妬した。
わたしが得意気に毎年の結婚記念日のことを口にしたのがマズかった。
軽く嫉妬させてやろうと思ったのが間違いだった。
アツヤはその日にどうしてもデートをしたいと言い出した。
しかも、お泊りで、、、
ユキナは当然、誘いをはねつけた。
だが男は執拗だった、、、
初めは困惑していたユキナも、昇進を重ねるほど有能で女子社員に憧れられるほどのイケメンのアツヤが子供のように駄々をこね、自分に執着する姿に可愛らしさを感じほだされてしまった。
オンナという生き物はいけないことだと分かっていても、そんなに求められると、たまらないほど嬉しくなるし、それに応えてやりたくなってしまう。
ユキナは考えた挙げ句、レストランを予約して待っているだろう夫にいきなり電話した。
会社でトラブルが発生したと、、、
パソコンの重要なデータが飛び、明日の土曜日までに復旧させなければならない。
自分を含め担当者たちが全員で会社に缶詰になって作業に当たらなければならなくなった。
申し分ないけれど今夜の予約はキャンセルして欲しい。
この埋め合わせは必ずするからと懇願した。
ガッカリしたのか、夫は言葉少なに分かったと寂しげに応えた。
良心の苛責を感じながらもう一度詫びを入れたユキナは電話を切った。
酷いことをしている意識はあった、、、
でも明日にでも償いを兼ねて記念日をやり直せば済むことだと思う自分もいた。
そして、アツヤと記念日ばりの豪華な食事をしているうちに、よりによって、こんな大切な日に夫をあざむいて不倫相手とお泊りでカラダを重ねる事に胸がドキドキして、異様な興奮を覚えていた。
不安はあったが、夫はわざわざこんな日を選んで、わたしが浮気をしているとは考えも付かないはずだ。
我ながらいいシチュエーションだと思う。
気は咎めるが安心してタップリ楽しむことが出来る。
夫とは出来ない爛れたセックスに身を任せ、互いのカラダを貪り合って存分に満足したら、明日は早めに帰ればいい、、、
そして済まなさそうに謝って、後はいつものようにさりげなく夫に接すればいい、、、
記念日のやり直しで外食して、夜になれば久しぶりに夫に思いきり抱いてもらえば、全てが丸く収まる、、、
そのはずだったに、、、
あまりにも時間が遅くなってしまった。
でも、何とかなる、、、
夫も、そして娘もわたしを信用してくれている。
日頃からそう思われるように十分努力している。
それに心から愛しているのは夫と娘だけだ。
あの男を愛していると思ったことなど一度もない。
でも、、、わたしのオンナはアツヤに恋してる、、、
アツヤを想うだけでオンナが疼く、、、
あんなに抱かれたばかりなのに、、、
本当は夫よりもアツヤが欲しい、、、
もうアツヤとは離れられないかも知れない、、、
それが少し怖い、、、
でもそれなのにドキドキする、、、
もう若くないに、、、
こんな気持ちにしてくれるアツヤがたまらないほど恋しい、、、
それを失わないためにも夫には、いや誰にも気付かれてはならない、、、
そのためには、いつもの自分でいること、、、
大丈夫、、、、
わたしは学生時代だってコウヘイに気付かれなかった、、、
そう自分に言い聞かせてユキナは自宅に戻った。
つづく
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