かなりの別荘だった。
一軒家を思わせる2階建ての本宅が湖畔に面しており、少し離れてログハウスまでがあった。
メンバーは女性が5人。
オーナーのヨシコ、そしてミナミとコユキ、あとは高校生と大学生のバイトが一人ずつ。
男性は3人。
ダイキと同じくバイトのハル君、大学生でオタクだけど、暗くはないし、人懐っこい性格、、、ちょっとでっぷりしてるけど気取りが無くて、とてもいい人。
コユキは以前にも会ったことがある。
そして、もう一人がなんとミナミの恋人、南タクト。
ミナミと同学年で背は高くはないが、かなりのイケメン、、、
でもダイキには負けてるけど、、、厶フフ、、、
真面目そうで寡黙な感じ、、、それでもいつもニコニコしてるタイプ、、、
そして、、、気が弱そう、、、
完全にミナミの尻に敷かれてる気がする、、、まあ、ミナミなら大概そうなるよね、、、
明日は更にバイトの男女二人が合流するらしい。
ちなみに二人は共に大学生で付き合っているとのことだ。
8人は紹介を兼ねた挨拶を済ませたあと、すぐに部屋の割り振りをした。
わたしはログハウスがいいなとダイキに言うとヨシコがそうしてくれた。
ログハウスは平屋だが二部屋あって、もう一部屋はミナミたちカップルが、あとのメンバーは本宅の部屋ということなった。
はじめて会うメンバーもいたが、ヨシコが雇っているだけあって皆気のいい人ばかりで、コユキはすぐにうちとけることが出来た。
ミナミは?だけども、、、
今日もやけに胸元を強調したトップスを着てる。
やっぱデカい、、、
悔しいけど、カタチもメチャいい、、、
厶厶厶、、、負けてる、、、
でもタクトさんはいい人、、、
ヘンに馴れ馴れしくないし、年下のわたしにも丁寧に接してくれる。
本当にミナミに夢中みたい、、、
そんな恋人がいるのに、ミナミはあいも変わらずダイキにまとわりついてくる。
もう、、、どういうつもりなんだか、、、
でもミナミ達が結婚したら、南ミナミになるとヨシコが指摘したときにはわたしも吹き出してしまった。
みんなが笑いに包まれた。
結婚なんてしないからとミナミは慌てていたけれど、タクトさんは嬉しそうにしていた。
頑張れタクトさん。
その目障りな巨乳のかわい子ちゃんを退場させてくれ、、、
ライバルが一人減る。
8人で夜のキャンプファイヤーと花火の準備、そして夕食のバーベキューの場所を設置する。
コユキは楽しくてしょうが無かった。
ミナミの攻撃もなりを収め、気兼ねなく手伝いに集中出来る。
高校生のマミちゃんはすごく可愛くて優しい。
すぐに仲良しになった。
ダイキのことをしきりに褒めてくる。
彼氏はいないらしく、早くそんな人ができたらいいなと言っていた。
きっとダイキのこと、、、そんなふうに見ていたんだと思う、、、
そんな気がしたけど、、、わたしは気がつかないフリをした、、、ゴメンなさい、マミちゃん、、、
ダイキ、モテ過ぎだよ、、、もう、、、
ほとんど準備が終わった頃、ヨシコがバーベキューの食材を買い出しに行こうと言った。
アルコールや飲み物も一緒に。
ここから車で40分ほどの大型スーパーだ。
皆が行きたいと言った。
もちろんわたしも、、、
そういうのワクワクしちゃう、、、
ヨシコのワゴンは六人乗りだ。
ミナミの彼氏のタクトが運転をかってでた。
「助かるわ、、、じゃあ、わたしは残るから、買い物はミナミさんお願いね、、、後でお金渡すから、、、」
「はい、任せて下さい、、、」
「俺も残ります、、、作業が少し残ってるし、、、」
ダイキが言った。
「ええ〜、じゃあ、わたしも残る、、、」
「コユキちゃん、行こうよ、、、すごく美味しいソフトクリーム屋さんがあるんだよ、、、」
マミちゃんが誘ってくる。
うーん、、、確かに食べたい、、、でも、、、
「行っておいで、、、せっかくだから食べておいでよ、、、俺、待ってるから、、、」
「そうだよ、、、コユキちゃんの代わりにわたしが残る、、、なんならヨシコさんも買い出しに行っていいですよ、、、」
訳の分からないことをミナミが言い出した。
「だめです、そんなの、、、それならわたしも残ります、、、」
ミナミを野放しにしたら、何をするか分からない、、、
ヨシコが苦笑しながら話をまとめた。
「ミナミさんは行かないとだめ、、、」
「え〜」
なにがえ〜だ、、、いい気味、、、
結局、ダイキとヨシコが残ることになった。
ゴメンね、ダイキ、、、
ソフトクリームを食べたら、すぐに帰ってきます。
つづく
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