「・・・・・は?」
ま、そうだよな。
そんな反応になる。
そりゃそうだ。
確かに、完全に、完璧に俺の思考がおかしい。
わかった。
すげぇ反省する。
だから、その顔をやめて。
甲斐甲斐しく、半ば強引にでも何かを手伝おうとする態度を怪しまれ、問い詰められて とうとう告白してしまったのは、それが好きだと言った俺の為に、俺と密着する時間を1秒でも長くする為に、食べさせるのも食べさせてもらうのも簡単にするために3日前から煮込み続けたカレーを食べている最中だった。
カレーは まだ3分の1ほど残っていて、美代子さんは椅子に座る俺の右の太ももの上に座り、今まさに俺に食べさせようとしてたカレーをスプーンに乗せたまま固まってる。
心底残念に思い、ほんの少しだが軽蔑し、いったい何をどうしたら そんな思考に行き着くのか問い詰める方法を100パターンくらい考えているのだろうと伝わってくる表情と視線を本当に止めて欲しい。
「・・・あのねぇ」
そう言って、美代子さんはスプーンに乗ったカレーを俺の口に運びながら、時分が抱いてる俺への感情や感想、どこが好きで とこが嫌で、でも絶対に嫌いにならないと確信しているのかを説明していった。
俺は、真剣な顔でクドクドと、感情を込めながら懇切丁寧に、わかりやすい言葉で詳しく、それまで俺が思いもしてなかった想いの告白を聞きながら、絶品のカレーを食べさせてもらいながら、嬉しいような恥ずかしいような、むず痒い気持ちになりながら聞いていた。
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