第十章 - 駐車場までの道
恥辱の行進
「美咲さん、次の撮影はこの先の駐車場までの道のりです。来た道を戻らずに先に進んでください。私たちはそこであなたを撮影します。」
優奈は微笑みながら続けて言った。
「この先の通りは、今まで歩いてきた道よりも観光客や買い物客が多くて賑やかな場所です。その中を一人で歩くのだから、さらに強い恥ずかしさを感じられるでしょう。」
美咲は優奈の説明を聞いて、心臓がさらに速く鼓動するのを感じた。これまでの撮影でも十分に恥ずかしかったが、今度は一人で人混みの中を全裸で歩かなければならないという事実が、彼女の心をさらに揺さぶった。
(こんなこと、本当にやるの…? 圭介、こんなすごいプランを今まで黙って計画していたなんて、どこまで私を追い込んでくれるの?でも、どうしてこんなにドキドキしてるの…?)
美咲は心の中で自問した。彼女は自分の行動に対して葛藤を感じつつも、その一方で抑えきれない魅力に引き寄せられていた。
(恥ずかしいけど…これが私の本当の願望なんだ。誰にも理解されないかもしれないけど、私はこの恥ずかしさを感じたい)
「わかりました、やってみます。でも、こんなに人がいる中で…本当に大丈夫かな。誰かに襲われちゃうんじゃないかって不安です。」
「大丈夫、美咲。君はおっぱいや陰毛も丸出しで歩くんだから、みんな驚くに決まっているよ」
と圭介は冗談めかして言い、優奈も
「そうですね、美咲さん。普通の人がしないことをするんですから、きっと注目の的になりますよ」
と少し強い口調で微笑んだ。
優奈はもう一つ説明を続けた。
「美咲さん、一旦アーケード広場の個室トイレで待機してもらいます。しばらくしてから自分のタイミングで一人でアーケード広場に出ていってください」
美咲はトイレの個室に一人残され、心臓の鼓動が速くなっているのを感じた。彼女は深呼吸をし、少しずつドアを開けてそっと外を覗いた。たくさんの買い物客が行き交い、賑やかなアーケードが目に飛び込んできた。同時に、鏡に映る裸の自分が目に入った。その光景に自分自身が驚いた。心の中で様々な思いが交錯した。
(本当にやるんだ…これを。)
彼女は再び深呼吸をし、ドアをゆっくりと開け放った。裸のままで外に一歩踏み出すと、周囲の喧騒が一層際立って感じられた。彼女は一瞬立ち尽くし、周囲の様子を見回した。人々が行き交う中、彼女の存在が特異に浮かび上がっていた。広場の照明が彼女の裸の体を照らし、すべての目が彼女に向けられているように感じた。
美咲が歩く距離は約250メートルほどだった。この先の通りにはショップやカフェ、レストランが軒を連ね、色とりどりの看板やウィンドウディスプレイが並び、楽器を演奏するストリートパフォーマーや大道芸人がパフォーマンスを披露しているのが見える。日常の活気に溢れ、笑い声や会話が響き渡り、カフェの香りが漂ってくるのを感じながら、美咲の心臓は激しく鼓動していた。これからこの賑やかな通りを素っ裸で歩いていくという現実が、彼女の胸をさらに高鳴らせた。
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