月日が流れた。
その女は自らの過ちのせいで、夫と娘を失った。
抜け殻になったような生活の中、両親の勧めもあり、お見合いをして再婚した。
同い年の相手は初婚で、見た目は普通の優しい男だった。
男は女の見た目の美しさと、その見事な肉体に心を奪われ、愛するようになった。
半年ほど過ぎた頃、男はこの美しい女は自分を愛してないことに気づいた。
この女は決して自分に心を開くことはない、、、
この女の心の中には大切な人が存在して、自分の入り込む余地などないことに男は気付いていた。
男は毎日のように酒を飲むようになった。
その一見善良そうに見える夫は酒に溺れ、妻に暴力を震うようになっていった。
妻はひたすら耐えていたが、ある夜、余りの激しい暴力に脚を複雑骨折する重傷を負った。
そして普段の男の行状が表沙汰になり、娘の身を心配した両親が慌てて二人を離婚させた。
女はその大怪我が元で、一生、脚を引きずって歩く羽目になってしまった。
何とか普通の生活を送れるようになると、女は実家を離れた。
そして両親に連絡することも無くなり、行方をくらましてしまった。
つづく
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