ほとんど会話を交わさない中、タカヤが娘を迎えに行き帰ってきた。
シズカの前では普段通りの関係を装う二人。
そんな中、明日の休日、三人で遊園地に行こうとタカヤが提案した。
大喜びの娘と表面上は一緒になって喜ぶ詩織は、終わりが近づいていることを察知していた。
署名を済ませた離婚届は既に夫に渡してある。
この日は詩織が娘の横で眠ることになった。
これが最後になるかも知れない。
夫はそのつもりでいるに違いない。
当たり前だと思う。
わたしはなんてことをしてしまったのだろう、、、
自分勝手な恋愛ゲームにのぼせ上がり、家庭をないがしろにしていた。
男とのセックスにのめり込んでいた。
いつでも引き返せると思い込み、ドラマのヒロインになったつもりでいた。
本気で愛されていると思い、その気持ちに応えてあげたいと感じたことすらあった。
もうそれはどんな言い訳をしても、完全な裏切り行為だった。
浅はかだった自分、、、
全ては偽りだった。
相手の男はオンナを漁りまくる、ただの浮気男だった。
そんな最低の男に自分は愛を囁き、数え切れないほど何度も抱かれ、性器をシャブり、その体液すら直にカラダに受け入れた。
こんなに汚れた自分を夫が許してくれるはずがなかった。
全ては自分が招いてしまったことだ。
快楽に自分を見失ってしまった愚かなオンナが、世界で1番大切なものを失ってしまう。
当然の報いだ。
娘の寝顔を見つめながら詩織は涙を流し続け
ていた。
つづく
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