僕の乗る社用車の車体に取り付けられた、謎のGPS発信器。それを自宅でスマホを使って確認をする一人の女性。
池内怜菜さんだった…。
発信地点は彼女も知る、あるラブホテルの駐車場。当然、他の女性と同伴であることは明らかだった。
それを知った彼女は、「後藤ソウヤ…、あの男ー!…。」と憤りを隠せない様子です。
そこに現れたのは彼女の夫。「怜菜ー?どうするー?一緒に寝るー?」と聞いて来ます。
「いや、いいです…。一人で眠りたい…。」と優しく伝え、夫は一人で寝室へと向かいました。
その後もスマホを見続ける彼女は、動く様子もない点を見ては、「後藤ソウヤー…、大橋悦子ー…。」と僕達の名前を呼ぶのです。
深夜になり、怜菜は遅い入浴を始めていました。約4時間前にお風呂を済ませていたにも関わらずです。
イスに座りながら頭からシャワーを浴び、「ソウヤー…。ソウヤー…。お前…。」と僕の名前を呟き続けます。
そして、おもむろに指から結婚指輪を引き抜くと、まだ温もり切らないお湯の貯まった浴槽へと投げ込みました。
そして、「どうしてー?…、ソウヤ、どうしてー?…、どうして、あんな女なのー?」と自分に問いかけるのです。
シャワーのコックが捻られ、豊満な怜菜の身体へと流されていきます。
それは自慢の綺麗な髪にも掛けられ、彼女は流れるお湯にその頭を振っています。
そして、「ソウヤー…、お前、絶対に許さないから…。大橋悦子と絶対別れさせてやるから…。」と不適な笑みを浮かべるのでした。
しかし、この彼女の怒りは、数日後に静まることとなります。
明らかに遅れていた生理は、彼女の体内に新しい命が芽生えたことを示していました。
初めての妊娠、これにより怜菜の悪癖は姿を消すこととなるのです。
それは予定にはなく、間違った夫婦での性行為であったのかも知れません。
しかし、母体で息づく子供に罪はなく、あのおてんば娘も観念してしまうのでした。
以来、怜菜の指から指輪が外されることはなくなりました。
女性から、母親になることを決めたのです…。
「ピンポーンー♪」、深夜1時に僕達の部屋に鳴るチャイム。扉を開けて出たのは、僕でした。
そこに立つのは、ホテルのフロント係の女性。「これ。」とだけ言って、その場を去りました。
意味の分からない悦子さんは、「なにー?」と突然の訪問者のことを聞いて来ます。
僕は、「いや、別に…。」とは答えましたが、届けられた品を隠すことは出来ません。
それを目にした彼女は、「なによ、それぇー!?もう、やめてぇー!?」と驚いた様子。いや、呆れたのかも知れない…。
フロントのおばさんが届けてくれたのは、俗にいう「大人のオモチャ」。男性器の形をしたバイブレーターです。
「いーや!絶対にいーや!そんなもの、絶対に使わせないー!!」と拒む彼女。
と言われても、5,500円もしたんですよ。使わないはず、ないじゃないですかぁー。
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