通されたのは、畳の敷かれた広い和室。部屋の真ん中には、大きくて高そうな和室のテーブルが置かれています。
こちらは3人、施主側は怜菜さんとお両親の3人、打合せをするには充分な広さです。
名刺交換をして、軽い挨拶を済ませると、早速、工事責任者である悦子さんが図面をテーブルの上に広げます。
そこには、建物の図面、電気の図面、水道・空調のそれぞれのものが並べられました。
その中でも、怜菜さんが気にしたのは、僕が設計をした電気工事の図面。
建物、水道はほとんど固定をされたようなもので、今からいじりたいのは電気の方。彼女なりに、いろいろと凝りたいようです。
僕の設計をしたのものが、「これも出来ます?」「これをこっちに。」と次々と変更がされていきます。
「こんなことしたいんだけど…。」と聞かれ、「出来ますよ。」と答えると、「ぜひ、そうしてー!」と嬉しそうに言って来ます。
彼女は変更をする度に、隣に座る両親の顔を見て、「一緒に喜んでー。」というような顔をしていました。
きっと、仲の良いご家族なのでしょう。まあ、お金を出すのは、娘バカのハゲた親父なのでしょうが…。
打合せも終わり、あまり用の無くなったご両親は退席をされました。残った4人で、お茶を飲みながらの雑談となります。
ふと気がつくと、見てしまっている悦子の爆乳。隣の水道屋のじいさんも同じなようです。気になって仕方がない。
ただ、怜菜さんもそれには慣れているようで、視線に気がついても特に何も言って来たりはしません。
ただ、水道屋のじいさんがトイレで抜けた時、「気になりますー?」と僕と悦子さんに聞かれました。
あのじいさん、遠慮もなく、ガン見を繰り返していたようです。
「それより、後藤さん?後藤さんって、ちゃんと人の目を見ながらお話をされる方なんですねぇー?」と言われました。
(いやいや、そうしないとそっち見ちゃうだろー。)、そう思いながら、彼女の話を聞きます。
「私、そういう方って大好きで、私も負けないようにしよってなるんです。ずっと、目が合ったままでしたね。」と笑っていました。
(なんだ、このクソ可愛さは…。)、第1ラウンドは僕の完敗でした。
その後、水道屋のスケベじいさんを下ろした車内は荒れました。
「なんなのー、あの娘!一辺に嫌いになったわー!!なんか、全部わざとらしいと思わないー?
なんなのー、ほんとにー!気持ちが悪いわー!!腹が立つぅぅー!!」、もちろん悦子さんです…。
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