いま考えれば、「別々でもいい…?」と悦子さんに一緒のお風呂を断られたことに納得をしてあげられます。
準備をしていたセクシーなランジェリー。その姿を初めて僕に見せるのには、少しだけ考える時間が欲しかったようです。
入浴を終えた彼女は、しばらく姿を現しませんでした。女性です、いろいろとやることがあったのでしょう。
10分くらい経って、洗面所の方から現れた彼女の姿に、僕は少し驚いてしまうのです。
悦子さんが身につけていたのは、濃い青のベビードール。首や肩は大きく露出をして、チビな身体がとても色っぽく見えます。
声も出せずにいた僕に、「なによー。何か言ってよー、私も恥ずかしいんだから…。」と照れる彼女。
けど、僕のリクションは彼女の想像を越えていたらしく、着込んだことには、「良かったー!」と満足だったと思います。
それで、自信を持ったのか、見せたいのか、部屋をうろつく彼女があるものを見つけました。
それは、部屋に設置をされたカラオケセット。僕達はまだ、お互いの歌う姿を見たことがありません。
「ちょっと、やってみるー?」とリモコンで操作を始める僕に、「カラオケー?」と気のない返事をする悦子さん。
見た目からして、美声の持ち主だとも思いません。「いいじゃん!悦子の歌が聞きたいのー!」と無理矢理に1曲だけ誘います。
しかし、彼女の歌声を聞くのには、結構な時間を要してしまいました。
選曲に時間が掛かった訳ではありません。「十八番」というものは持っています。
慣れないリモコンの操作に手間取ったのです。
悦子さんが選曲をしたのは、僕にはあまり馴染みのない曲。スローバラードだった。
「会いたく~て~、仕方なくて~♪」としっとり歌い始めた彼女。たったそれだけで、美声なのが分かる。
正直、ベビードール姿を見せられた時以上の衝撃がありました。
そしてサビの、「めちゃくちゃーにー、泣いーてー、しまいたいー♪」は鳥肌もの。完全に歌いあげます。
あの佐伯さんが不意に口ずさんでしまうほどの衝撃を受けたのも分かります。僕の心にも心に響きました。
歌い終えた悦子さんはマイクを戻すと、僕の顔を見ます。
きっと彼女、自分がこの曲を歌えば、周りはこんな感じになるというのを知っているんです。
「うまぁーーー!!」と褒めてあげると、「そう?」と軽くいなすように答えたのは、これもセットなことなのでしょう。
その後もベッドに並んで座っての、彼女の歌声談義。それでも終始、「たいしたことないよー。」と謙遜をされていました。
でも、かなりご機嫌だったみたいです。
大きく露出のされた細い肩。えぐられたように陥没をしている鎖骨。
そんなものに、男は何でエロスを感じてしまうのだろう。
そんな僕はそっと腕を延ばして、彼女の肩へと手を掛けた。悦子さんも女性、それだけで僕にスイッチが入ったことを理解している。
先に動いたのは彼女だった。身体を傾け、僕を見たその目が、「お願い…、来て…。」と言っている。
キスをしながら、ベッドへと落ちていく僕と彼女。
緩んだベビードールの隙間から見えたのは、派手めの黒のブラジャーだった。
きっと、下のパンティーも同じものに違いない…。
「あなたを誰かに取られるのはイヤ…。」と言っていた悦子さんの本気を見ました。
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