その夜、彼女の部屋…。
「工事の担当、僕を名指しで来たって、上司が言ってたけどー。そもそも、いつからそんな話があったのー!」と彼女を責めました。
「名指しって、あなたしか知らないやろー?他に誰を知ってるのー?工事をそっち頼んだのは、私じゃないよー!」と悦子さん。
罵りあってはいますが、ふざけてるだけ。工事会社も担当者も理想通りに決まったみたいなので、2人ともに喜んでるんです。
ただ、同じ建物と言っても、大型物件と一般住宅とでは、全然施工方法が違います。
僕は一般住宅の工事をしたことがなく、図面だけは描いて、あとは慣れた電気屋さんにお任せをするしかありません。
彼女は僕に期待をしてしるかも分かりませんが、今度の工事、あまり自信がないのです。
「佐伯さんはー?今日はー?」と彼女に聞きました。この時間、居てもおかしくないので。
「あなたに悪いからってー。自分の彼女の家に男が入ってたら、イヤだろーって。来るの、控えるそうよ。」と聞かされました。
午後8時半を回り、「どうするー?帰るー?お泊まりするー?」と彼女が聞いて来ました。
どっちで良さそうに聞かれたので、「決めてないけど…。悦子さん、決めて?」と言いましたが、本当は大ウソ。全然、泊まる気。
その証拠に、僕のセカンドバッグの中には、上下の下着と替えの靴下が無理矢理に押し込まれています。
「なら、お泊まりするー?」と、彼女だって、本当は帰らせたくはないのです。
「ただ、エッチなことは絶対禁止よー!」と注文はつけられましたが。
お風呂を済ませると、僕は下着姿で、彼女は薄地のパジャマを着て、同じ布団へと入ります。
時刻は午後10時半。彼女の部屋の電気はゆっくりと消えていきます…。
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