吉川奈緒美が俺を意識し始めてからは簡単だった。
毎日、俺が帰宅するのを待ってから洗濯物を干し始めるようになったから写真なんて取り放題で、毎日のように『書き換え』ができた。
もちろん備考に便利な言葉があれば、それを使って『追記』もする。
毎日のようにアプリを使って新たに分かった事は指数の変化は他の要因の影響が大きいって事だった。
性的関心度みたいに『低』とか書かれている項目は いきなり『高』に書き換えられる。
しかしアブノーマル度の3のように数値で表されているものは、上げようと書き換えるのは10までしか無理らしい。
確かにあの日、俺が『旦那から誘われても断る』と書いていなければ、もしも旦那に抱かれていれば、欲求不満度はゼロになっていたかもしれない。
そうやって理解を深めた俺は、アブノーマル度を23まで上げた後は、他の方法で数値を上げる事にした。
まず最初にしたのは趣味の欄への追記だった。
映画鑑賞とカフェ巡りの後ろに『羞恥露出』を追記した。
すると次の日にはアブノーマル度が48にまで上がり、備考には嬉しい言葉が並んでいた。
『どうしよう、見られてる。ダメなのにドキドキしてしまう。』
『どうしよう、山崎浩二にもっと恥ずかしい姿を見てほしい。ダメなのにこのままオナニーしたらどう思われるか想像しただけでドキドキしてしまう。』
アブノーマル度64
『恥ずかしい。また私を見てる。私って変態なのかな。旦那には昨日も断ってしまったのに。』
『恥ずかしいのに感じてしまう。私って変態なんだわ。旦那には絶対に言えないけど山崎浩二にもっと見られたい。』
アブノーマル度71
『見られたい。私って変態なのかも。』
『山崎浩二様に全部を見られたい。私って山崎浩二様に飼ってもらわなくちゃ生きていけない変態なんだわ。』
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