美奈子も、まだ高校生になったばかりの娘の存在を思っているのが伝わってきた。
玄関のドアを左手で開けたまま表情をころころと変えている。
俺の目を見つめたまま、いつものように興奮に蕩けたかと思えば何かに戸惑い、困惑し、今にも泣き出しそうな顔で悔しそうに唇を噛む。
俺に求められた事が嬉しい。
けれど今は家に娘がいる。
危ない。
けれど我慢できない。
廊下の先の扉の向こうに娘がいるのに早く欲しくて仕方がない。
もし娘に見られたら・・・
時間が経っても戻らない事を不審に思って覗かれたら・・・
いや、そうじゃなくてもトイレに行こうと思って廊下に出ただけで見られてしまう・・・
見られたら・・・
そんな事を考えているのが伝わってきた。
だから俺は声をかけた。
どうした?
ほら
早くしろ・・・
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