次の逢瀬のときカイトは弥生との出来事を美子に正直に告げた。
「やっ、、、いやよ、、、カイトはわたしのもの、、、」
美子はカイトの腕の中で、嫉妬に身を焦がす一人の女に戻り、激しく燃えた。
「ねえ、カイト、、、」
「分かってるよ、、、ヤヨイちゃんとデートなんてしない、、、安心して、、、」
優しく美子の頬を撫でる。
「ううん、、、ヤヨイのこと、、、誘ってあげて、、、」
「えっ?」
ヤヨイはカイトに袖にされヤケを起こすかも知れない。
訳の分からない男に処女を奪われ、乱れた生活を送るようになったら、、、
そんな女を今まで何人も見てきた。
ヤヨイは美子の自慢の娘に育ってくれた。
母に似て優しく美人な娘と言われることが、美子には何よりも嬉しい。
母親としてヤヨイには絶対に幸せになって欲しい。
女としてカイトを手放すことはたまらなく辛いが、二人が結ばれることは決してないと分かっていた。
それなら、、、他の女にカイトを奪われるくらいなら、娘の方がずっといい、、、
少し悔しいが二人はお似合いだと思う。
それにヤヨイとカイトが結ばれれば、自分もずっとそばにいれる。
ときどきなら、こうしてカイトの腕の中で女に戻ることが出来るかも知れない、、、
そんな想いを胸に秘めながら、再びカイトの胸にすがりついていく。
「ヤヨイのことが好きなら、、、抱いてあげて、、、」
「いやだ、、、美子がいい、、、美子を離さない、、、」
「もちろんよ、、、離れないわ、、、わたしはカイトのもの、、、、わたしはずるいオンナ、、、悪い母親なの、、、」
「違うよ、、、」
熱い瞳で見つめ合う二人。
美子は娘を愛している。
母親とオンナの狭間で揺れる美子の苦しみが伝わってくる。
二人とも幸せにしたい、、、
弱い男の身勝手な思いかも知れない。
でも今はそれでいい。
酬いがあるならそれは自分が受ける。
カイトは美子を激しく抱いた。
美子がカラダをのたうちまわらせ、もう許してと懇願するまで責め続けた。
つづく
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