とにかく家にはいたくない。
店を変えて飲み直そうとしたとき、偶然ナナに出くわした。
ナナはリリナの四つ年下の妹にあたる。
ナナは友人たちと一緒のようだった。
それもあって、軽い挨拶を交わして店を出ると、ナナが後ろから追いかけてきた。
「お義兄さん、、、少し、いいかな?」
「構わないけど、、、友達はいいの?」
「うん、、、久しぶりにお義兄さんに逢ったから、、、ねえ、これからどうするの?」
「もう少し、他の店で飲もうかなと思ってたけど、、、」
「それなら、わたしも一緒に行きたいな、、、いいでしょう?」
結局、二人で飲むことになった。
女の子が歓びそうな静で少しオシャレな店を選ぶ。
「へえー、義兄さん、こんな店を知ってるんだ?」
「知ってただけだよ、、、初めて入った、、、」
「ふーん、、、でも、こうして二人で飲むの初めてだね、、、」
ナナは形の良い瞳をキラキラさせて、嬉しそうに言ってきた。
「そうだな、、、俺、いつかナナちゃんと二人で飲みたいと思ってたんだ、、、」
「わたしも、、、」
横に並んで座っているナナが、俯き加減にそう応える。
子供の頃から知っているナナも25になった。
久しぶりに見る義妹はとても大人びて見えた。
姉とはタイプが違うが、やはりかなりの美形だった。
つづく
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