ユウトとの関係はクラス会が始まりだった。課長との関係はカイトへの罪悪感から、約束通り結婚を機に秘かに清算していた。
そして二人は以前にも増して幸せな日々を過ごし、四年の月日が流れた。
そんなある日、三ヶ月ほど前のことだったが、高校時代のクラス会にリリナは参加してい
た。
久しぶりに会う友人たちと盛り上がり、アルコールがすすんだ。
仲の良かった友人たちが酔った勢いでユウトの話を始めていた。
リリナにはユウトに何度も交際を求められた思い出がある。
「ユウトくんてさ、、、相変わらずさえないけど、、、、あそこが、メチャ大きいんだって、、、」
「えーっ、なにそれ?」
「しーっ、、、声が大きいって、、、」
「あっ、ゴメン、ゴメン、、、、それで?」
声を潜めて友人二人の話が続く。
「昔、男子が言ってたんだ、、、ユウトのはバケモノだって、、、」
「えーっ、やだぁ、、、バケモノって、、、ねえ、リリナ?」
「う、うん、、、そうだね、、、」
「でも、、、どんなのかな、、、少し興味あるかも、、、」
「わたしも、、、見てみたかったりして、、、」
この年になると女も下ネタでなかなか盛り上がるものだ。
「そういえば、リリナ、、、昔、ユウトくんにずいぶん迫られていたよね、、、見せてもらえば?案外、今でもOKかもかもよ、、、」
「何言っているのよ、、、わたしは興味ナシ、、、」
「そうだよ、、、リリナはカイトと結婚してアツアツなんだから、、、」
「そうだよね、、、ゴメン、冗談だからさ、、、」
話はそれで済んだが、リリナのアタマの中にはユウトのことがうずまいていた。
そんなにユウトくんの、、、大きいんだ、、、バケモノって、、、
酔ったせいかアタマから離れない。
課長のことが、課長のカラダを思い出す。
わたしったら、何を考えているのよ、、、
火照った躰を冷やしに外へ出ると、まるで追って来たかのようにユウトが声をかけてきた。
ユウトは変わらず、ずんぐりとした体型をしていたが、少し垢抜けした感じがした。
そしてオドオドしたところが無くなり、落ち着いた雰囲気を漂わせる男になっていた。
ユウトは結婚して子供もいると言った。
リリナのことを、結婚しても相変わらずアツアツなんだってと、ひやかしてきた。
そしてユウトはリリナのことをしきりに褒めてくれた。
前よりも一段とキレイになった。
女としてすごく魅力的になって色っぽくなったと言ってくれた。
話ながら時折注がれる男の視線にもトキメキを覚えていた。
胸の谷間を覗き込むような目つきに躰が疼いてしまいそうになる。
高校の時のような純真な瞳ではない、、、
心の中で、わたしを裸にして、その躰を味わいたいという願いが込められた視線。
先ほど耳にしたユウトのカラダを、、、男を想像してしまう。
夫は出張中でしばらく抱かれていない日々が続いていた。
性欲の強いリリナは躰を持て余し、自分で慰める夜が続いていた。
クラス会が終わりを告げ、送っていくよと言うユウトの誘いを断ることが出来なかった。
つづく
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