しばらくして大きくため息をついた萌を見て、俺は上半身を起こし背中に軽く口づけをしながら萌の腰を軽く両手で押した。
やはり勘のいい女だ。俺の次の行為を察してゆっくりとペニスを外し、
俺の足先に身体を移し、向こう向きにうつぶせの姿勢から形のいい尻を高く差し上げた。俺は身体を起こして膝立ちに萌の後ろに位置し、片手で腰を掴みもう片方の手でペニスを尻の間に差し入れた。そのまま前に腰を進めると、萌は頭を下げてより腰の位置が高くなるように調整して俺を迎え入れた。
奥まで達した瞬間、ガクンと頭を後ろにそらせた。重ねた両手の上に顔を乗せて、快楽にゆだねる姿勢で俺のピストンを待った。今度は俺のリードの番だ。両手で腰を掴み奥深く送り込み、引き抜きそんな抽送を激しく繰り返した。だんだん萌の口からは『クーーン、クーン』と子犬の鳴き声のような喘ぎの声が漏れだし、やがてそれは『アアアーーン、アアーーン』と絶叫に変った。部屋には二人の下半身がぶつかり合う『パンパン、パンパン』と音が響いている。
萌の声がかすれ始めたのを感じ、右足を片膝立てした。そして新たな角度でピストンを繰り返した。
このバックのアレンジは蜜壺の中をこする位置が違って、全く別の感じ方がすると萌が言っていたことを思い出したのだ。
「 ダメ、ダメ、ダメ・・ 」「 アアアーーー 」「 ウッ、ウッ、ウッ、ウッ 」
「ダッメェーー、イッチャウウーー」
今日一番の喘ぎ、悶えだった。
俺のペニスから逃れるように萌の体が徐々に前のめりになり、ついには両足を延ばして完全にうつぶせの姿勢になった。それでも俺は萌の身体に馬乗りになって腰を動かし続けた。もはや萌の唇からは激しい息遣いのみで声はなかった。
ペニスを収めたまま後ろから密着すると、萌が顔をひねって俺の口づけをせがんだ。
「萌、俺も逝ってもいいか、もう限界だよ」
そう聞くとけだるそうに頷いて同意を示した。
ゆっくりとペニスを外した瞬間「ああーん」と甘えた声を漏らして、のろのろと仰向きに姿勢を変えて俺を待った。
俺は萌の両足を肩に担ぎあげて改めて蜜壺にペニスの頭をこすりつけ、そのまま一気に腰を押し付けて挿入を果たした。そして立て続けにピストンを繰り返えすと、十分に潤いに満ちた蜜壺は『ぴちゃぴちゃ』と卑猥な音を立てた。俺の絶頂感はたちまち訪れた。
「萌、いくぞ、本当にそのまま萌の中にいいんだな!」
萌は大きくうなずいて俺の肩から両足を外し、腰にしっかりと巻き付けて答えた。
「いいの、課長を全部ちょうだい、私の中に一杯ちょうだい!」
萌の中にどくどくと激しく俺の精を送り込んだ。こんな俺のどこに蓄えられていたのかと自分でも不思議に思うくらい沢山放出した。
ぐったりと放心したように仰向きに寝そべる萌は、体全体が汗で光っている。俺はトイレットロールを手繰って千切り、萌の股間にあふれ出た愛液と、俺の精子を拭き取ってやる。手元が誤って軽くクリトリスに触れた瞬間『びくっ』として萌は我に返り、俺の手を押さえる。
「ごめんなさい、課長、私自分でします。今、何が何だか分からなくなっちゃって、どうにかなっちゃってたみたい、すごかった、本当にすごかったわ、こんなの初めてーー」
萌は矢継ぎ早に話しながら俺の手からペーパーを奪い取って、自分の股間の始末を始めた。足りない分、ペーパーを新たに巻き取って続ける。一段落ついたところで俺に抱き着いてきた。
「課長、ありがとう、今日こうしてここを訪ねて来て本当に良かった。私、課長と別れたあの日から一日だって忘れたことなかったの。こうしてもらえたなんて夢みたい。ずっと好きでした、今も好きです、誰よりも・・」
萌を見ると両方のまなじりから涙があふれている。
俺も萌のことを忘れようとして葛藤を続け、そのことが延いては妻との離婚につながったことを萌は知らない。しかしあえて今それを口にするのはやめた。
※元投稿はこちら >>