その日、私はコートを羽織って家を出ました。
もちろんコートの下に身に着けているのは透けたキャミソールと股間が見えそうなスカートだけです。
そんな服装でふらふらと歩き、エレベーターに乗り1階に向かいました。
このキャミソールの上にコートを着たのは初めてでした。
コートの重量にキャミソールが密着します。
歩くたびに皮膚に突き刺さる花柄の刺繍が乳房や背中を引っ掻きました。
糸を編み込んで作られた1センチピッチの網目模様が固くなった乳首を転がします。
私は唇を噛んで漏れそうになる声に耐えていました。
彼とは2週間も逢えていませんでした。
週末に邪魔され管理人に責められたのも3日前でした。
つまり、私は限界だったのです。
足が震えてうまく歩けないほど飢えていたのです。
だから管理人室の扉に巡回中の札がぶら下がっているのを見ても引き返したりはしませんでした。
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