服を整える余裕がないほどギリギリまで求め合っていました。
コートのボタンをとめただけで電車を降ります。
コートの中に違和感を感じたまま無言で歩く彼の後ろについて狭い路地を進みます。
どうしてこんなにも惹かれているのか・・・そんな事を考えていました。
会ったのは今日で2度目ですが合わせてもまだ1時間にも満たない時間しか過ごしていません。
名前も素性も知らず、交わした会話も卑猥なものが数回程度です。
なのに彼はもう私の体の中にまで触れ、私は彼の唾液を飲み精液の味まで知っている。
それどころか彼は今から私を抱き、私もそれを望んでいる。
まったく異常だと思いました。
けれど不快ではありません。
待ち遠しくて仕方がない気分です。
そんな事を考えていると 路地の向こうに古いホテルが見えてきました。
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