私はぐったりした妻の身体を簡単に拭いてやり、抱え起こすとまだよろよろしている妻を抱えるようにして浴室に連れて行った。
洗面器に何杯かのお湯を掛けてやると、やっと妻の正気が戻ったようだ。
「あっ!えっ?わ、私..?」
「大丈夫か?」
「私、どうしたの?気を失ってたの?覚えてない..。」
「そんなところかな..。
今日の拷問は終わったよ。安心して。」
妻を浴槽に浸けると、妻の顔はほっとした様な落ち着いた人間らしさを取り戻した。
私も安心してあの散々な状態になっている部屋の片付けをするために戻ろうとした時、いきなり妻の大きな声がした。
「思い出したわ!私、私..、大変!」
浴槽から立ち上がろうとして、またよろめいた。
それをまた抱き止めて浴槽に浸けさせる。
「あなた!私、お漏らししたり..。
あのお部屋、いっぱい汚してるはず..。
片付けなくちゃ!」
さっきまで私に責めで動物のように呻き漏らし逝きまくった妻が、いきなり普通のきれい好きの主婦の顔に戻ったのに、私は思わず笑ってしまった。
「良いから、おまえはここで身体を洗って気持ちを落ち着かせろ。
片付けは俺がやる。」
「そんなこと..、だって私の出した汚いのなのに..!」
妻は必死に自分が片付けると言うが、それも何とも可愛らしく思えた。
「おまえを責める事に関しては、俺が準備して俺が後片付けまでする!
おまえは俺から命令された時だけ手伝え。
そんなことより、おまえは可愛く責められて鳴くことを考えてれば良い。」
「そんな...」
妻はまた顔を手で覆ってしくしく泣き出したが、私は最後に
「今日も可愛く鳴いてくれたよ。
また今度も責めたくなった。
その時も逆らわず責められてくれよ。」
と言い残して部屋の片付けに向かった。
次の日、朝から妻は甲斐甲斐しく私の世話をしてくれた。
朝食が終わると私はゴルフの練習に行くが、それをまるで新婚時代の時のように、
「あなた、行ってらっしゃい。」
とはにかんだような笑顔で見送ってくれる。
ゴルフの帰りにアダルトショップに立ち寄ってあの店員と話をした。
妻の感じ方は異常だろうか?それとも私の責めが異常なんだろうか?
店員は
「お話だけから推測すると、本当に理想的な夫婦のSMですね。
それほど危険なプレイをしてるとも思えない。
お二人ともお互いを思いやりながらのプレイじゃないですか。」
と言ってくれた。
私が熟年になって夫婦でこのように過激な性に溺れて、これから問題が起きないだろうか?と聞いたところ、
「私の考えですが..、聞かれて腹が立つかもしれませんが」
と前置きして話をしてくれた。
「ご夫婦でSMを通してそれほどまで夫婦仲が良くなり、奥さんも幸せなのは素晴らしい事だと思います。
それとお二人が既に熟年と言うのも、私はよかったと思うんです。」
「私も何組もそんなご夫婦を見たことがありますけど、あまり若すぎる時にそのようになった夫婦はかえって破局したケースも有るんですよ。
ほとんどの場合、奥さんが貪欲に快感や冒険を求めて旦那さんの方が奥さんを持て余す感じになる。
それの対策として他人の力を借りようとする人もいるわけなんです。」
私の頭にスワッピングや貸し出し、寝盗られ、等の言葉が浮かんだ。
店員も私の考えが分かったらしく、
「夫婦の秘め事に第三者を立ち入らせるのって、刺激的ではあるでしょうが危険も伴うでしょう。
特にハード思考や若い男性が交ざると、その人は夫婦の都合より自分がやりたいばかりになってしまい、やがて旦那さんを押し退けるような事になる。
奥さんの方も旦那さんより新しい男からの激しい刺激が欲しくなり、最後は夫婦仲が破局となった..と言う例も見てきました。」
「今のおたくの状態が理想でしょうね。
あなたは奥さんが可愛い、奥さんもあなたに尽くしてくれる、お二人がその気持ちのままで二人だけでするSMならば、問題は起きないんじゃないでしょうか。」
今のところ、私には夫婦の秘め事に第三者を介入させるつもりは無かったが、これを聞いてそれが幸いだったと改めて感じた。
店員へのお礼も含めて、妻を責めるために新しいバイブ等を買って帰った。
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