「・・・その時も、そんな顔をしてたのね」
いつからか由美子さんは私を責めていた。
怖いと感じるほど力のこもった強い声が、私の弱い部分を煽る。
私は抵抗を思いつく余裕もなく、言われる全てに応えていった。
「いやらしい顔・・・それに息も・・・オスの性欲に反応したのね・・・」
「だって・・・あ・・・だって・・・」
「淫乱な女だって思ったでしょうね・・・どうしようもない淫乱女だって思われた・・・」
「んっ、そんな・・・あ・・・あぁっ・・・」
私の意識はあの日の玄関にタイムスリップしていた。
ここは暖かいリビングではなく、冷たい風が開けっぱなしのドアから吹き込む玄関だった。
目の前にいるのは由美子さんではなく、名前も知らない中年男。
背が高くて腹の出た、大きな丸鼻と太い唇が特徴的な醜い顔の男だった。
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