敦子は祝勝会の会場に向かう武藤が運転する車の中にいる。
助手席に敦子、後部座席に五木田とヒデアキが座っていた。
武藤「いやぁ~、まさか奥さんがヒデの友達のお母さんだなんてね、何かの縁ですかねぇ」
敦子「ヒデ君にはいつもウチのナオヤが仲良くしてもらってますフフフ、ねぇヒデ君」
ヒデアキ「…(おばさん…今日スカート履いてる…何か凄くいい…スカートの中が見たい)」
武藤「んっ?ヒデ?だめだアイツ何か考え事してる、それにしても奥さん、46歳には見えない30代でもいけますよ、綺麗です、旦那さんが羨ましいなぁ。皆、奥さんが来てくれるって大喜びですよ」
敦子「武藤さん、お上手ですねウフフ」
五木田「何だよ、敦子モテモテじゃないかククク」
敦子「…(面倒臭いから無視しよぉ~)」
五木田「ちっ…まだウンコの匂い嗅がれた事を怒ってんのか?」
ヒデアキ「えっ?(このおっさん…おばさんのあの匂いを…うっ羨まし過ぎる…)」
敦子「ちょ…ちょっと五木田さん!やめてください!」
武藤「…それどんな状況ですか?(奥さんの恥ずかしい匂い…ハァハァ…)」
五木田「いや、別にトイレから戻って来ねぇから心配して行ったらウンコしてただけだろ、心配してやったのに俺をクビにしろだとかふざけた話だよ…」
敦子は恥ずかしさから顔を赤くして無言で車の外を見ている。
……
………
祝勝会の会場は町内会の小さな集会所で、参加したのは五木田、武藤、ヒデアキ、それとチームの中年男性が3名だけで、他の1名は都合が悪く欠席となっていた。
敦子は忙しくお酌している。
メンバー「いやぁ~奥さんみたいな美人にお酌してもらって最高ですよ」
敦子「ウフフ…どんどん飲んでくださいね(心配したけど、これなら余裕ね)」
どんどん時間が過ぎ、酒が進むにつれ、敦子の身体に軽く触る者や、下の話を聞く者まで出てくるが敦子は軽くあしらった。
敦子「武藤さんとヒデ君はジュースしか飲んでないからだけど、他の人達は大分…そろそろお開きかしら?(このまま何とか…)」
その時だった…
酔いで顔を赤くした五木田が立ち上がり、急に大声を出したのだ。
五木田「皆様、注目ぅ~」
敦子「何?(何か嫌な予感が…)」
五木田「そろそろお開きとしたいところですが、最後に楽しい余興をしたいと思います!
…今日の敗者である須藤キャプテンにリベンジのチャンスをあげましょうククク」
敦子「あのぉ~私、そんなチャンスは…」
五木田「勝ったらコーチ代の事はチャラにするぞ、美鈴さんも大喜びだぁククク…それともお前は負け犬のままで終わるのかぁ!」
敦子「えっ?本当にコーチ代の話を無かった事に…なっ何をするんですか?」
五木田「決まってんだろうが、武藤キャプテン対須藤キャプテンの野球拳勝負だぁ~!」
敦子「えぇ~…そんなの無理ですよぉ!」
メンバー「おぉ~!武藤さん頑張れ~!奥さんを脱がせぇ~!」
一気に会場が盛り上がり、敦子が断りにくい雰囲気になっていく。
武藤「奥さん、試合は勝ちましたけど、こっちは俺負けちゃうなぁ…じゃんけん弱いのよ…さぁ、最後ですし、やっちゃいましょ!今度は奥さんが勝ってください!」
敦子「ちょっと…武藤さんまで…(もうこの感じだと逃げられない?うぅ…かっ勝てばいいのよね…コーチ代もチャラに出来るし…武藤さん着込んでないし…)」
ヒデアキ(おぉ…もしかしておばさんが脱ぐ…ハァハァ…親父ぃ~絶対に負けんなよ…んっ?そう言えばじゃんけん弱かったよな…まずいぞ)
五木田が合図をして、強引に野球拳が始まり、酔った親父達の掛け声が会場に響く。
「やぁ~きゅ~う~すぅるなら~」
意を決したようにヒデアキが急に立ち上がり掛け声を止めた。
ヒデアキ「ちょっと待ってくれぇ~…五木田のおっさん、武藤親子対須藤キャプテンに訂正してくれよ…だってウチの親父どうみても着てるもの少ないだろぉ」
敦子「えっ?ヒデ君?何を…」
五木田「それもそうだな…ウチのMVPが言うならそうしよう!」
メンバー「おぉ~いいぞぉ!ヒデも頑張れぇ!脱がせ、脱がせぇ!」
敦子「えぇ~ずっずるいわよ…ヒデ君…あなた何で!」
ヒデアキ「おばさん…ごめん、俺…おばさんの裸が見たいんだ…ナオヤに悪いけど…」
敦子は息子の友人の言葉に絶句した。
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