「なぁ、こうゆうの使ったコトある?」
「サイテー・・・ったく、なに聞いてんの?キモすぎ」
美穂は軽蔑の視線で刺すが、田村はヘラヘラと笑いながら続けた。
「な、教えてよ・・・使ったコトあんの?」
「バカなの?」
「良いじゃん、教えてよ」
「良いわけないでしょ、言ったよね?私もう結婚したの、人妻なの、他人の女に何聞いてんのよ」
最初は少し険悪だったが、そんなやり取りが続くうち、場はまた緩んでいった。
キツい言葉の応酬が、ゆっくりとコントになっていく。
美穂はまだ顎を斜めに上げながら、見下すような軽蔑の視線を田村に向けている。
が、それはわざとらしく、今にも悪戯っぽくニヤリと笑い出しそうだ。
『人妻』である事を強調し、田村を煽っているように見える。
そうやって男の心を煽り、その欲望が自分に向けられる事を楽しんでいる・・・そんな空気が漂ってきた。
「てかさ、ぜんぜん否定しないな・・・やっぱ使ってるんだ?」
「だから、なんでそうなるの?」
「隠すなよ、もうバレちゃったんだからさ・・・な、やっぱ旦那には秘密なの?」
言えるわけないじゃない・・・そう言って、美穂は『しまった』とゆう顔をした。
勢いのまま言ってしまったのだろう・・・
思わず答えてしまったのだろう・・・
そんな感じだった。
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