俺の中で、ちさとさんは特別だ・・・。
ちさとさんがいなければ、今の俺の立場は無かった。
俺の思いと、ちさとさんの思いはゴールは違っても、概ね方向性は一緒だったからだった。
商売も裏の仕事も落ち着き出すと、俺は次の段階に移って行こうとしていた。
俺のブレインである、ちさとさんを公に手に入れようと思っていたのである。
もう、既にちさとさんの家庭は仮面夫婦と言っても良い状態だった。
夫婦の間に愛など無かった・・・あやかの為だけに存続していただけだ。
そんな時に、あやかの方から接近して来た事は、俺にとって好都合だったのだ。
あやかは、ちさとさんを慕っている・・・俺はそこに漬け込もうとしていた。
あやかが堕ちれば、ちさとさんは黙っていても完全に俺の物になる・・・。
いずれは、親父を出し抜き、グループを掌握する、裏社会のにも伝手のある、ちさとさんの
助力があればこそなのだ。
あやかの攻略は諸刃の剣・・・もし、ちさとさんが事前に気付けば上手くは行かない・・・。
逆に俺の立場が危うくなる。
まずは、ちさとさんの旦那をどうにかしないと・・・。
俺は、自分の店の会員に誘う事にした。
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