あやかはずっとバックヤードでの作業と品出しだけで目立っていなかったが
レジではずっと客の視線に曝され、自己顕示欲を満たされていく・・・。
見られている事をずっと意識して、今迄育って来たのだろう・・・。
幼い頃から可愛いがられて、もてはやされて来た事が垣間見られる。
何もしなくても、そこに居るだけで視線を注がれてきたのだろう・・・。
しかし、今はその魅力が更に湧き出ていた。
まだ、研修中なのにあやかのレジには男性客が並び、その両側のレジにまで
男性客が増えていく・・・。
男性客A〉
「あの、そのタバコ五個下さい・・・あ、一番上のです・・・」
あやか〉
「はい、こ、これですか・・・」
男性客A〉
「いや、隣の・・・」
レジの目の前にタバコの棚があり、カートンでもバラでも販売している。
普通のレジ店員であれば、ワンピースなので背伸びして取っても問題は無いない。
しかし、セパレートのあやかは背伸びをすると下乳が見えてしまう・・・。
そんなタイミングをうちの客が見逃すはずも無く・・・。
パシャパシャとシャッター音があちこちから聞こえる・・・。
男性客A〉
「ああ、ごめんね・・・もう五個ちょうだい・・・」
最初は意味が判らなかったあやかも、何度も客からオーダーされる事に気付いた様だ・・・。
しかし、嫌がるどころか微笑みまで浮かべてサービスしている。
その日、あやかのレジと両サイドのレジのタバコの売上と、商品の売上は飛躍的に伸びた・・・。
研修しているレジ店員も、わざとメビウスなど売筋のタバコを棚の上の方に補充した結果だった。
いじめでは無い、みんな売上を伸ばすのに必死なのだ・・・・・。
売上が落ちれば、配置転換される・・・自分の為でも有るからだったのだ・・・。
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