『じゃあ、俺は店を一回りしてくるよ・・・』
ちさと〉
『それでは、このファイルをどうぞ・・・』
姉貴〉
『あ、それは・・・』
ちさとさんは勝手に姉貴の執務机を開け、ファイルをくれた・・・。
俺の店にあるファイルと同じ物・・・この店の店員についてのファイルだった。
勝手にされて、大人しく引き下がる姉貴の仕草にも驚いたが、先に回った兄貴達の
ところでは見せなかったちさとさんの行動・・・何か訳があると気付いた・・・。
『じゃあ、行ってくるよ・・・』
俺は部屋を出て、まずはファイルをチェックする。
ここの店員達も結構上玉が揃えられている、兄貴達の店は基本主任クラスは男だったが
ここでは全員女だ・・・店長の姉貴の好みなのか?・・・。
近頃、多様性と尊重する気風が見られ、積極的に管理職に女を配する企業は多い・・・。
うちのグループもそんな風潮に乗っているのだろうか?・・・。
それは違った・・・主任クラスの女達もここでは商品だった記録が残る・・・。
利用した女を選りすぐって、管理職の地位を与えている様だ。
そう言えば、ちさとさんは前はこの店に居たんだったな・・・・。
この店の主任A〉
『あ、お疲れ様です・・・』
後ろから声を掛けられ少し動揺する・・・。
『ああ、お疲れさん・・・』
丁度見ていたページの店員だったので、余計に動揺する。
会釈をして通り過ぎていく・・・うちの店同様、店員のコスチュームは決まっている。
一般の店員は、真紅のロゴの入ったエプロンにベレー帽下に着る服は黒と決まっている。
バックヤードに至っては白い服を着て、キャップを着ている。
主任以上はエプロンの上に、ジャンパーが支給される。
今の店員はジャンパーを羽織っている為、主任以上と言う事だ。
俺は今の直感とファイルの信憑性を確認し、目ぼしい女に付箋を付けた。
そして、いよいよバックヤードに降りていく・・・。
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