『実家に来てもこんなに濡らしちゃって…景子さんって、ほんっと変態さんなんですね』
景子は自ら股を開いて高橋の指を受け入れた。
『だって…』
『こんなとこで何をしとるんじゃ!』
振り返るといつの間にか義父が立っていた。
『あっ、お義父さまっ、これは何でもないんです!』
『何でもないことはないじゃろう!さゆりっ!』
『えっ!?さゆり?』
景子は高橋の顔を見ながら聞き返した。
『あぁ、亡くなられた奥さんの名前ですよ。景子さんのことを奥さんのさゆりさんだと思い込んでいるんでしょう』
『そういうことか…だったら、奥さんのさゆりさんになるしかないか…』
『さゆり、お前…また他の男と…何度お仕置きしたらわかるんだ!』
『あっ、ごめんなさいっ…もうしませんから…』
『いいや、許せんっ!お前はいつもそうだ、だが…さゆり、お前…いつの間にかずいぶんべっぴんさんになったようじゃが…』
『じゃあ、景子さん、がんばってくださいね。私は帰りますから、何かあったら連絡してください。』
『わ…わかりました』
高橋が帰ると義父はまた穏やかな表情に戻った。
『お義父さま、私は…嫁の景子ですからね、け・い・こ…です』
『けいこさんか、で、あんたは何でここにおるんか?』
なるほど…これが認知症ってことなのね…
『私は嫁として、お義父さまのお世話をしに来ました』
『そうか、やっぱりわしの嫁なんじゃな!さゆりっ!』
うわっ、ややこしいことになってしまったわ…やっぱり、奥さんのさゆりさんになりきるしかないのかな…
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