いつの間にか客が集まっていた。
全員が無言で更衣室を覗き込んでいる。
何人かは立ち尽くし、何人かはしゃがみこみ、身動きもせずに真由美を見ている。
俺は駐車場で見た車やスクーターを思い出し、おそらく客の全員が集まってるのだろうと思った。
少ないような気もするが、おそらく店員の車もあったのだろう。
・・・店員?
店員は来ないのか?
アダルトショップを生業にするくらいだから、注意するとは思えないが・・・
しかし、だからこそ覗きたいと・・・自分から率先して割り込んできてもよさそうなものだが・・・
そんな事を考えながら、俺は周囲に視線をやった。
まさかな・・・だって更衣室だぞ?
いやしかし、ここは普通の服屋じゃない・・・
アダルトショップの更衣室だ・・・
この店で服を買い、わざわざ着替えて試着したいなどとゆう客にならば、強引だが『盗難防止』などと言い訳できるのかもしれない・・・
そう思いながら見回すと、予想通りにソレはあった。
壁の大きな鏡の上に、隠すように黒いカメラのレンズが光っている。
よく見れば鏡の右側にも、下側から見上げるような角度にも設置されている。
なかなか良い趣味をしてるじゃないか・・・
俺は心の中で店員を褒めた。
今頃はカウンターの陰で小さくなり、自分の幸運に感謝しながら 真面目そうな人妻の卑猥なオナニーショーを満喫しているのだろうと思うと笑みが溢れる。
あの角度で見れば絶景だろうと、少し羨ましく思った。
前後からの映像を並べてみたいと思った。
その映像が保存される可能性については思いつかなかった。
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