いったい、何をしているだろう・・・
ランチはどこで・・・
今はどこに・・・
仕事が手につくはずがなかった。
妻が男と会っている。
男は妻に触れたのか?
妻は男に何を許すのだろう?
時計の針は、もう2時半を過ぎていた。
1時間が・・・いや、1秒が長く感じた。
メールは何度も送っていた。
電話がコールだけで留守番に切り替わるから仕方がない。
そう思いながら電話をかけ続け、繋がらないたびにメールを送った。
「まただ・・・めんどくさい男だな・・・」
そう言いながら、男は携帯の画面を私に向けた。
そこには中途半端な敬語で今どこにいるのか、何をしているのかが聞かれていた。
男に返信する気がないのは、その声の色で伝わってきた。
高速のインターを降りて12分、目の前にはラブホテルに併設された・・・いや、併設したつもりは本人達にはないのだろうが、そうとしか思えない立地条件のアダルトショップがあった。
「・・・いくぞ」
そう言って男は運転席のドアを開けた。
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