いつの間にか寝てしまったいた。
目が覚めたのは昼前、11時をとうに過ぎていた。
カーテンは引かれたままだったが、寝室はもう明るかった。
寝室を出てリビングに向かうと、妻はダイニングのテーブルに居た。
椅子に座って肘をつき、右手で携帯を弄っている。
妻は一瞬だけ俺を見た。
俺に向かって「おはよう」と言ったが、すぐにまた携帯を見る。
その顔はニヤニヤと笑っていた。
・・・ピコン
・・・ピコン、ピコン・・・ピコン・・・
ピコン・・・
・・・・・ピコン
メッセージの着信音を隠してすらいない。
画面を見つめながら、メッセージが届くたびに一喜一憂している。
とにかく幸せそうに微笑んでいた。
相手が誰なのか・・・そんなのは聞くまでもないように、その時の俺は感じていた。
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