・・・ふっ
ふふっ・・・
乾いた笑いが耳に届いた。
緊張が増し、ハンドルを握る手に力がこもった。
汗まみれな顔に汗が噴き出す。
「・・・そうね・・・そう、嫌ってなんかないわ」
妻の言葉に、何も言えずに生唾を飲んだ。
妻が、その顔を俺に向けたのが空気で伝わってきたが、俺は何も言わず・・・いや、何も言えず、固まった体で前だけを見て運転を続けた。
・・・聞いた?
連絡先を聞かれたの・・・
今度、食事に誘うと言われたわ・・・
貴方には了解をとってるって・・・
・・・許したの?
・・・私と連絡を取り合い、誘うことを許したのね?
・・・・・・
・・・酷いわ・・・そこまで・・・そんなに、あの人についていかせたいの?
連絡先は教えたわ・・・
誘われたら食事に行くかもしれない・・・
・・・どう?
・・・これで満足?
※元投稿はこちら >>