結局、その後は言葉も交わさずベッドに入った。
こちらに背を向けている妻と同じベッドに入り、妻の寝息を聞きながら布団をかぶる。
おそらく・・・いや、絶対にそうゆうところなのだろう・・・
自分では一睡もできないと思っていたのに、俺の意識はどこかで途絶えた。
火曜日・・・気づくと朝日が昇っていた。
壁の時計は いつも起きる時間より5分ほど早かったが、そんなのは言い訳にもならない。
俺は起き上がってリビングに向かった。
テーブルには4日ぶりに朝食が用意されていた。
いつものトーストとベーコンと目玉焼きに幸せを感じた。
いつもと同じように席につき、いつもとは違う・・・いや、金曜日と同じように用意を済ませている妻をチラチラと見ながら食べはじめた。
「・・・その」
声を絞り出すと、妻がピクリと反応した。
「その・・・今日も・・・」
携帯を手に持ったまま、目だけで俺をチラリと見た。
妻が視線を携帯に落とすと、メッセージの送信音がした。
「・・・出かけるわ・・・もうすぐ」
「そうか・・・」
「遅くなると思う・・・帰ってこれるとは思うけど」
「・・・そうか」
※元投稿はこちら >>