出産はあっけないほど安産だった。産経婦だったのと、その後の健康的な生活のおかげか。私は妹で身内のお産は経験しましたが自分の子供、堂々と言える子供は初めてだったのできつかったです。これで私の遺伝子を持った子供が二人。どっちも可愛いですがまだ実感は湧きません。ガラス越しですが確かに命を持った私の子供が泣いています。この子も女の子だった。
貴重なサンプルなので入院は長くなるとあらかじめ言われていたのですが病院へ通うのはつらい。ようやく母子ともに部屋に居た時は嬉しかったです。お手伝いさんが世話をしてくれているとは言え産後からきつそうな顔を見せるご婦人。母乳はほとんど出ずミルクで済ませてるそうで私が部屋に入った時はお手伝いさんが与えていた。手をしっかり消毒し我が子を抱く。この上ない喜びでした。と同時にご婦人へのいたわりの心もはっきりわかった。
代わる代わる人が見舞いにやって来る。ご婦人の友人達とも初めて会った。昔のタバコ屋の近所の人は居ないらしい。もうあの場所は捨ててきたんだろう。学生時代からの友人が多くどの方もお年を召してらっしゃるが、上品な人が多い。羨ましいって笑いながらのお見舞いであった。
ひと月近く入院になったが退院間際に母と妹が来た。電話ではおめでとうとかは聞いたが、しっかりと挨拶しに来た感じで。おばあちゃんよーとか言いながらあやしている母。妹も子供連れて来ていて姉妹揃ったわけだ。世間には言えない姉妹だが私らの中で分かってたらそれでいい。麗人さんも来て賑やかな一日だった。次の日退院でサスペンションがフワフワの車で麗人さんが送ってくれた。家には母と妹、そして病院から帰ってきた私達。また賑やかな生活を送ろう
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